16. LLC-PK1細胞におけるメチルグリオキザール誘発酸化ストレスに対するリポ酸の抑制作用(pp.99-104)
メチルグリオキザール(MG)は反応性ジカルボニル化合物で, 糖尿病患者の血液中にしばしば高濃度認められる解糖系の代謝産物であるが, 酸化ストレスに敏感なLLC-PK1腎上皮細胞を用い, MG誘発酸化ストレスにおけるリポ酸の効果を検討した. MG(500μM)で処理したLLC-PK1細胞は, 未処理の細胞と比較して50%近くまで細胞死をひき起こしていたが, リポ酸処理によって濃度依存的に細胞毒性を抑制していた. また, 500μMのMGによって増加した細胞内活性酸素種レベルを, リポ酸処理群では用量依存的に減少していた. 一酸化窒素も500μMのMG処理によって増加したが, リポ酸によって有意に...
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Veröffentlicht in: | ビタミン 2008, Vol.82 (5/6), p.365-365 |
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Hauptverfasser: | , , , |
Format: | Artikel |
Sprache: | jpn |
Online-Zugang: | Volltext |
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Zusammenfassung: | メチルグリオキザール(MG)は反応性ジカルボニル化合物で, 糖尿病患者の血液中にしばしば高濃度認められる解糖系の代謝産物であるが, 酸化ストレスに敏感なLLC-PK1腎上皮細胞を用い, MG誘発酸化ストレスにおけるリポ酸の効果を検討した. MG(500μM)で処理したLLC-PK1細胞は, 未処理の細胞と比較して50%近くまで細胞死をひき起こしていたが, リポ酸処理によって濃度依存的に細胞毒性を抑制していた. また, 500μMのMGによって増加した細胞内活性酸素種レベルを, リポ酸処理群では用量依存的に減少していた. 一酸化窒素も500μMのMG処理によって増加したが, リポ酸によって有意に抑制していた. さらに, MG処理によって惹起されるNF-κBの核への移行を, 50μMのリポ酸処理によって抑制していた. これらの知見は, リポ酸がMGによって誘発される酸化ストレスと関係する糖尿病合併症に対し, 有用である可能性を示している. |
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ISSN: | 0006-386X |