ODSラットにおけるデヒドロアスコルビン酸のビタミンC効力【2】
「I. 緒言」欠乏症予防を主眼として策定されてきた日本人の栄養所要量は, 多様化する食生活に対応するため, 2000年より食事摂取基準の考え方が導入された. 食事摂取基準では, 健康な個人または集団を対象として, エネルギー・栄養素欠乏症の予防はもちろん, 国民の健康の維持・増進, 生活習慣病および過剰摂取による健康障害の予防をも目的として, エネルギー及び各栄養素の摂取量の基準が示されている. その中で, ビタミンC(C)の1日必要量が成人男女の場合, 100mg(推奨量)と以前の2倍になった1)2). これは, 抗酸化のような生化学的効果や心臓血管系疾患の予防といった薬理効果が期待されての...
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Veröffentlicht in: | ビタミン 2008/06/25, Vol.82(5-6), pp.329-335 |
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Hauptverfasser: | , |
Format: | Artikel |
Sprache: | jpn |
Online-Zugang: | Volltext |
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Zusammenfassung: | 「I. 緒言」欠乏症予防を主眼として策定されてきた日本人の栄養所要量は, 多様化する食生活に対応するため, 2000年より食事摂取基準の考え方が導入された. 食事摂取基準では, 健康な個人または集団を対象として, エネルギー・栄養素欠乏症の予防はもちろん, 国民の健康の維持・増進, 生活習慣病および過剰摂取による健康障害の予防をも目的として, エネルギー及び各栄養素の摂取量の基準が示されている. その中で, ビタミンC(C)の1日必要量が成人男女の場合, 100mg(推奨量)と以前の2倍になった1)2). これは, 抗酸化のような生化学的効果や心臓血管系疾患の予防といった薬理効果が期待されてのことである. 食事摂取基準におけるCは還元型のアスコルビン酸(AsA)相当量として策定されている. しかし, 我々が食事として摂取するCにはAsAと同時に酸化型のデヒドロアスコルビン酸(DAsA)を含んでいる. DAsAは当然ながら, それ自体に抗酸化などのC効力を期待することはできない. |
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ISSN: | 0006-386X 2424-080X |
DOI: | 10.20632/vso.82.5-6_329 |