アポE欠損マウスにおける組織中セラミドとアポリポタンパク質B-100の酸化生成物に対するコレステロール摂取の影響

粥状動脈硬化発症においてはアポトーシスや増殖などが内皮細胞, マクロファージ, 血管平滑筋細胞などに惹起される. 動脈硬化には脂質, 特にコレステロールが重要な役割を果たすことが知られている. しかしコレステロールは細胞膜の重要な構成成分であり, それ自体の生理活性は高いとは言えない. 一方, 種々の細胞にアポトーシスを引き起こすことで知られているセラミドは生体内でセリン-パルミトイルトランスフェラーゼに始まるde novo合成とスフィンゴミエリン(SM)の加水分解の2経路で生成する. セラミドはコレステロールよりはるかにアポトーシス誘導能が強く, コレステロールと似た挙動をする場合には, コ...

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Veröffentlicht in:ビタミン 2008/03/25, Vol.82(3), pp.191-192
Hauptverfasser: 市, 育代, 高島, 夕佳, 足達, 乃理子, 中原, 佳代子, 上川, 千明, 斯波, 真理子, 小城, 勝相
Format: Artikel
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
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Beschreibung
Zusammenfassung:粥状動脈硬化発症においてはアポトーシスや増殖などが内皮細胞, マクロファージ, 血管平滑筋細胞などに惹起される. 動脈硬化には脂質, 特にコレステロールが重要な役割を果たすことが知られている. しかしコレステロールは細胞膜の重要な構成成分であり, それ自体の生理活性は高いとは言えない. 一方, 種々の細胞にアポトーシスを引き起こすことで知られているセラミドは生体内でセリン-パルミトイルトランスフェラーゼに始まるde novo合成とスフィンゴミエリン(SM)の加水分解の2経路で生成する. セラミドはコレステロールよりはるかにアポトーシス誘導能が強く, コレステロールと似た挙動をする場合には, コレステロールではなく実際はセラミドが動脈硬化の真の危険因子である可能性がある. 最近, 心臓血管障害と血中SMとの関係が報告されている1). さらに, ヒト動脈硬化モデル動物であるアポEノックアウトマウス(apoE-/-)にSMやセラミドの合成を阻害する薬剤を投与すると動脈硬化の進展が阻害されることが報告されている2)3).
ISSN:0006-386X
2424-080X
DOI:10.20632/vso.82.3_191