チロシン水酸化酵素の黒質特異的遺伝子破壊による神経終末でのタンパク質量変化について

マウス遺伝子工学の発展により可能となった遺伝子ノックアウト法は, 任意の遺伝子を破壊したマウス個体の作製を可能とし, 目的遺伝子の機能や役割を解明するために大きく貢献した. しかし, これまでの方法では, 胎生致死となる遺伝子においては生後の機能を解析することができない, 組織特異的・細胞特異的な機能の解析ができない, 破壊した遺伝子そのものの効果と代償的に働いた機構の効果との判別が難しい, などの欠点があった. これらの問題点を克服しようとして, 任意の細胞で任意のときに目的の遺伝子を破壊しようとする方法が, 条件付遺伝子破壊法である. 現在いくつかの条件付遺伝子破壊法が使われるようになって...

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Hauptverfasser: 一瀬宏, 坂根寛明, 一瀬千穂, 野村隆英, 永津郁子, 永津俊治, 福井清, 西野輔翼, 礒橋文秀, 佐伯武頼
Format: Tagungsbericht
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
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Beschreibung
Zusammenfassung:マウス遺伝子工学の発展により可能となった遺伝子ノックアウト法は, 任意の遺伝子を破壊したマウス個体の作製を可能とし, 目的遺伝子の機能や役割を解明するために大きく貢献した. しかし, これまでの方法では, 胎生致死となる遺伝子においては生後の機能を解析することができない, 組織特異的・細胞特異的な機能の解析ができない, 破壊した遺伝子そのものの効果と代償的に働いた機構の効果との判別が難しい, などの欠点があった. これらの問題点を克服しようとして, 任意の細胞で任意のときに目的の遺伝子を破壊しようとする方法が, 条件付遺伝子破壊法である. 現在いくつかの条件付遺伝子破壊法が使われるようになってきたが, それらの多くはCre-loxPシステムを利用している. これは, バクテリオファージP1由来のDNA組換え酵素Creが, 34塩基からなるloxP配列を特異的に認識してDNAの組換えを起こすことを利用している.
ISSN:0006-386X