4.活性酸素と抗酸化剤 : 健康に生きるためには(平成17年度 日本ビタミン学会市民公開講座「飽食の時代の健康とビタミン」)
人間の寿命は以下のように表され, およそ120歳が長生きの限界とされています. 人間の寿命(年)=120-(活性酸素や自動酸化, がんによる害)「活性酸素や自動酸化」とは, 化学的には酸素分子(02)が付加する「過酸化」反応を引き起こす原因となるもので, ものが燃える「燃焼」と同じ現象です. 約120年と言われる所以は, ヒトの遺伝子の端に, テロメアと呼ばれる「細胞分裂の回数券」と考えられる部分が付いており, 細胞が分裂するたびに1回分ずつが切れてなくなって行く. だいたい, 120年に分裂するくらいのテロメアが付いていると考えられていて, ケガや過酸化によって, 細胞に傷がついて, 細胞分...
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Veröffentlicht in: | ビタミン 2006/08/25, Vol.80(8), pp.425-426 |
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1. Verfasser: | |
Format: | Artikel |
Sprache: | jpn |
Online-Zugang: | Volltext |
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Zusammenfassung: | 人間の寿命は以下のように表され, およそ120歳が長生きの限界とされています. 人間の寿命(年)=120-(活性酸素や自動酸化, がんによる害)「活性酸素や自動酸化」とは, 化学的には酸素分子(02)が付加する「過酸化」反応を引き起こす原因となるもので, ものが燃える「燃焼」と同じ現象です. 約120年と言われる所以は, ヒトの遺伝子の端に, テロメアと呼ばれる「細胞分裂の回数券」と考えられる部分が付いており, 細胞が分裂するたびに1回分ずつが切れてなくなって行く. だいたい, 120年に分裂するくらいのテロメアが付いていると考えられていて, ケガや過酸化によって, 細胞に傷がついて, 細胞分裂を多く行えば行うほど, より早くテロメアが減少して行くと考えられています. 通常は, このマイナス部分が, 積り積って40~70年くらいとなり, 人は50~80歳くらいで死んで往くのです. 活性酸素などによる過酸化を少しでも和らげ, 健康に生存する目的で, 生物は「抗酸化剤」を体の中で合成するか, または体外から食べ物として摂取して, 生き永らえています. |
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ISSN: | 0006-386X 2424-080X |
DOI: | 10.20632/vso.80.8_425 |