2. 山間部と沿岸部の2地域における食品摂取傾向およびセレン摂取傾向(pp. 309-319)
山間部と沿岸部の2地域における食生活の特徴および食品群別のセレン摂取傾向を明らかにする目的で, 簡易食品摂取頻度調査票(Simple Food Frequency Questionnaire, SFFQ)を用いた栄養調査を行った. SFFQの結果から, 米と小麦製品の摂取頻度は2地域で有意に異なっていたが, 魚介類, 肉類, 卵類といったセレン濃度の高い食品の摂取頻度には有意な差がみられなかった. 山間部ではSFFQと24時間思い出し法からセレン摂取量の平均値は82.7μg/day(n=234), 摂取量の範囲は19.2~180.1μg/dayと推定された. 沿岸部ではSFFQとふだん食べてい...
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Veröffentlicht in: | ビタミン 2005, Vol.79 (5/6), p.307-307 |
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Format: | Artikel |
Sprache: | jpn |
Online-Zugang: | Volltext |
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Zusammenfassung: | 山間部と沿岸部の2地域における食生活の特徴および食品群別のセレン摂取傾向を明らかにする目的で, 簡易食品摂取頻度調査票(Simple Food Frequency Questionnaire, SFFQ)を用いた栄養調査を行った. SFFQの結果から, 米と小麦製品の摂取頻度は2地域で有意に異なっていたが, 魚介類, 肉類, 卵類といったセレン濃度の高い食品の摂取頻度には有意な差がみられなかった. 山間部ではSFFQと24時間思い出し法からセレン摂取量の平均値は82.7μg/day(n=234), 摂取量の範囲は19.2~180.1μg/dayと推定された. 沿岸部ではSFFQとふだん食べている一回の目安量とから, セレン摂取量の平均値は118.0μg/day(n=123), 範囲は22.6~255.3μg/dayと推定された. これらの推定平均値はセレン所要量を上回っていたが, セレン摂取量の範囲は非常に広かった. 主なセレン摂取源は山間部では魚介類(セレン摂取量の48.2%), 卵(24.3%), 肉類(17.0%), 沿岸部では魚介類(57.7%), 肉類(17.5%), 卵(16.1%)であった. 両地域で, 米と小麦からのセレン摂取割合は約10%であった. 日本人のセレン摂取の特徴として, 魚介類からの摂取割合が高く, 穀類からの摂取割合が低いことが確認された. |
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ISSN: | 0006-386X |