3.seco-ステロイド骨格への2α置換基の導入-ビタミンD受容体のアゴニストからアンタゴニストヘの適用:強力なアンタゴニストの創製
活性型ビタミンD3(1)A環部の体系的な化学修飾の研究から, 2α位への適切な置換基の導入により, 1の生物活性が向上することを見いだしている. 特にメチル基, 3-ヒドロキシプロピル基, 3-ヒドロキシプロポキシ基を導入した誘導体1a-cのビタミンD受容体(VDR)への結合親和性は, 天然体1の約2~4倍に高まり, HL-60細胞分化誘導能, 血清カルシウムの上昇作用が向上する化合物が認められた. 一方, 1の代謝研究から見いだされたTEI-9647およびTEI-9648は, CD環側鎖部に共役したエキソメチレン基をもつ5員環ラクトン構造を有し, VDRのアンタゴニストである. 我々は, T...
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Veröffentlicht in: | ビタミン 2004, Vol.78 (2), p.118-119 |
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Format: | Artikel |
Sprache: | jpn |
Online-Zugang: | Volltext |
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Zusammenfassung: | 活性型ビタミンD3(1)A環部の体系的な化学修飾の研究から, 2α位への適切な置換基の導入により, 1の生物活性が向上することを見いだしている. 特にメチル基, 3-ヒドロキシプロピル基, 3-ヒドロキシプロポキシ基を導入した誘導体1a-cのビタミンD受容体(VDR)への結合親和性は, 天然体1の約2~4倍に高まり, HL-60細胞分化誘導能, 血清カルシウムの上昇作用が向上する化合物が認められた. 一方, 1の代謝研究から見いだされたTEI-9647およびTEI-9648は, CD環側鎖部に共役したエキソメチレン基をもつ5員環ラクトン構造を有し, VDRのアンタゴニストである. 我々は, TEI-9647とTEI-9648のアンタゴニスト活性の向上を期待し, 1)先に挙げた3種のVDR結合親和性向上モチーフをTEI-9647とTEI-9648に導入する, 2)ラクトン環部のアンタゴニスト活性に対する構造的要因を精査するため, 24位に置換基を立体選択的に導入する, 3)2α位と24位の同時修飾の効果を検討する, ことにした. |
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ISSN: | 0006-386X |