7.メナテトレノンは坐骨神経切除モデルラットの骨密度,骨強度を改善する
ビタミンK2は骨作用を有し, メナテトレノン(MK-4)はK2の同族体であるが日本では骨粗鬆症の治療に使われている薬剤である. 坐骨神経切除モデルラットは初期の一過性の骨吸収亢進と骨形成の持続的な低下を特徴とする. このモデルを用いて我々は骨減少に対するMK-4の効果を検討した. 雄性SD系ラットを用いて坐骨神経切除を行い術後3週目より28日間MK-4を投与した. 不動性骨減少に対するMK-4の効果は大腿骨骨密度測定, 大腿骨破断試験, ならびに骨形態計測で評価した. 大腿骨遠位端ならびに骨幹部の骨密度は坐骨神経切除により減少した. MK-4投与を行うと, これらの減少を用量依存的に改善した....
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Veröffentlicht in: | ビタミン 2003, Vol.77 (12), p.643-643 |
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Format: | Artikel |
Sprache: | jpn |
Online-Zugang: | Volltext |
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Zusammenfassung: | ビタミンK2は骨作用を有し, メナテトレノン(MK-4)はK2の同族体であるが日本では骨粗鬆症の治療に使われている薬剤である. 坐骨神経切除モデルラットは初期の一過性の骨吸収亢進と骨形成の持続的な低下を特徴とする. このモデルを用いて我々は骨減少に対するMK-4の効果を検討した. 雄性SD系ラットを用いて坐骨神経切除を行い術後3週目より28日間MK-4を投与した. 不動性骨減少に対するMK-4の効果は大腿骨骨密度測定, 大腿骨破断試験, ならびに骨形態計測で評価した. 大腿骨遠位端ならびに骨幹部の骨密度は坐骨神経切除により減少した. MK-4投与を行うと, これらの減少を用量依存的に改善した. また高用量では骨強度も改善が見られた. 脛骨骨幹部の形態計測の結果より, MK-4投与により骨形成の亢進が観察された. これらの結果よりMK-4は骨形成低下を呈する不動性骨減少症に対し骨形成を回復する有効な薬剤である可能性が示唆された. |
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ISSN: | 0006-386X |