2,2'-Azobis (2-amidinopropane) dihydrochloride (AAPH)による小腸粘膜ホモジネートの脂質過酸化と膜結合性酵素の変性
生体内における過酸化脂質の生成が, 様々な組織障害を起こすことが数多く報告されている1), 2). 腸管にはキサンチンオキシダーゼが多く存在し3), また, 小腸粘膜は酸素ラジカル感受性が非常に高い4)という指摘がある一方で, 胃腸粘膜は脂質過酸化に対する耐性を備えているとする報告もあり5)-7), 見解は必ずしも一致しているわけではない. 一方, Albrechtらは, 食餌制限を行った若齢ラットにおいて小腸粘膜チオバルビツール酸反応生成物(TBARS)は減少したと報じている8). また, Kohenらは, ラット空腸にループを作製し, ラジカル発生剤を灌流させた際の細胞内乳酸脱水素酵素(L...
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Veröffentlicht in: | ビタミン 1999/05/25, Vol.73(5-6), pp.303-308 |
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Format: | Artikel |
Sprache: | jpn |
Online-Zugang: | Volltext |
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Zusammenfassung: | 生体内における過酸化脂質の生成が, 様々な組織障害を起こすことが数多く報告されている1), 2). 腸管にはキサンチンオキシダーゼが多く存在し3), また, 小腸粘膜は酸素ラジカル感受性が非常に高い4)という指摘がある一方で, 胃腸粘膜は脂質過酸化に対する耐性を備えているとする報告もあり5)-7), 見解は必ずしも一致しているわけではない. 一方, Albrechtらは, 食餌制限を行った若齢ラットにおいて小腸粘膜チオバルビツール酸反応生成物(TBARS)は減少したと報じている8). また, Kohenらは, ラット空腸にループを作製し, ラジカル発生剤を灌流させた際の細胞内乳酸脱水素酵素(LDH)活性の減少が, ペクチンによって防御されたと報告しており9), 食餌が小腸における脂質過酸化に影響を与えることが明らかになった. 小腸微絨毛膜には, 二糖類分解酵素などが膜に結合して存在し, 小腸での消化, 吸収に重要な働きを担っている. |
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ISSN: | 0006-386X 2424-080X |
DOI: | 10.20632/vso.73.5-6_303 |