ビタミンB2の抗酸化作用

1.はじめに ビタミンB2(以下B2)は7, 8-ジメチル10-アルキルイソアロキサジンの構造を有する化合物の総称であり, B2として活性を示す主なるものはリボフラビン(RF), フラビンモノヌクレオチド(FMN), フラビンアデニンジヌクレオチド(FAD)である. B2の生理作用は主としてFMN, FADを補酵素とするフラビン酵素の作用を通じて発揮され, アミノ酸, 糖, 脂肪, 核酸を始め多くの体内物質の代謝に与り, またエネルギー産生系等, 生命維持において重要な働きをしている. こうした重要な反応の中にはミクロソーム系でのチトクロームP-450還元酵素-チトクロームP450系による薬物...

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Veröffentlicht in:ビタミン 1995-02, Vol.69 (2), p.59-66
1. Verfasser: 大石誠子
Format: Artikel
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
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Beschreibung
Zusammenfassung:1.はじめに ビタミンB2(以下B2)は7, 8-ジメチル10-アルキルイソアロキサジンの構造を有する化合物の総称であり, B2として活性を示す主なるものはリボフラビン(RF), フラビンモノヌクレオチド(FMN), フラビンアデニンジヌクレオチド(FAD)である. B2の生理作用は主としてFMN, FADを補酵素とするフラビン酵素の作用を通じて発揮され, アミノ酸, 糖, 脂肪, 核酸を始め多くの体内物質の代謝に与り, またエネルギー産生系等, 生命維持において重要な働きをしている. こうした重要な反応の中にはミクロソーム系でのチトクロームP-450還元酵素-チトクロームP450系による薬物代謝等外来物質の代謝や白血球での殺菌作用に関与する反応もあるが, これらの反応ではフラビン酵素が酸素の活性化部位で何らかの形で関与している. 特に前者はin vitroにおいてADP-鉄錯体存在下, 過酸化脂質生成系としてよく用いられている. またRFは光増感剤として過酸化脂質の増量に作用することも示されている.
ISSN:0006-386X