ビタミンB6経口薬服用による健康成人の血中ビタミンB6濃度および尿中代謝物質排泄量の変動
「緒言」 現在, わが国ではビタミンB6(B6)の経口薬として塩酸ピリドキシン(PN-HCl), ピリドキサール5'-リン酸(PLP), ピリドキサール5'-リン酸カルシウム(PLP-Ca)が市販され, 常用量はいずれも1日10~100mg1)と考えられている. 生体内における主な活性型はPLPであり, PN-HClを服用すると, PNはそのまま吸収され, ピリドキシン5'-リン酸(PNP)を経てPLPに変換されるが, PLPを服用させた場合は大部分が水解されてピリドキサール(PL)となって吸収され2), 主として肝臓で再びPLPに転換される. またPLPにはPL...
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Veröffentlicht in: | ビタミン 1992-08, Vol.66 (8), p.469-475 |
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Hauptverfasser: | , |
Format: | Artikel |
Sprache: | jpn |
Online-Zugang: | Volltext |
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Zusammenfassung: | 「緒言」 現在, わが国ではビタミンB6(B6)の経口薬として塩酸ピリドキシン(PN-HCl), ピリドキサール5'-リン酸(PLP), ピリドキサール5'-リン酸カルシウム(PLP-Ca)が市販され, 常用量はいずれも1日10~100mg1)と考えられている. 生体内における主な活性型はPLPであり, PN-HClを服用すると, PNはそのまま吸収され, ピリドキシン5'-リン酸(PNP)を経てPLPに変換されるが, PLPを服用させた場合は大部分が水解されてピリドキサール(PL)となって吸収され2), 主として肝臓で再びPLPに転換される. またPLPにはPLP-Caおよび腸溶錠として製剤化されているものがあるが, いずれも酸性の胃液中での安定性を考慮してつくられている. われわれはこれらの市販B6経口薬を常用量服用した際の血中総B6濃度, 尿中主要代謝物質4-ピリドキシン酸(PIC)排泄量, 赤血球aspartate aminotransferase活性(EGOT)および同PLP効果(試験管内でPLPを添加した際の活性増加率)の変動を観察し, 製剤中のB6のbioavailabilityを比較検討した. |
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ISSN: | 0006-386X |