獣鳥魚肉中のニコチン酸について

生理的量のNiA-NH2とNiAは体内で全く同じ挙動を示す. これはNiAが肝臓で非常に素早くNADを経てNiA-NH2に変換され, NiA-NH2→NiA反応がほとんど起こらないためである. 一方, 薬理的量を投与した場合のNiA-NH2とNiAの体内挙動は全く異なる. この場合, NAD, NiA-NH2を経て生成するNi-メチルニコチンアミド (MNA), Ni-メチル-2-ピリドン-5-カルボキサミド (2-Pyr) 及びN1-メチル-4-ピリドン-3-カルボキサミド (4-Pyr) は薬理的量のNiAを投与してもほとんど増加しないことから, NiAはNAD合成にはほとんど使用されない...

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Veröffentlicht in:ビタミン 1991/11/25, Vol.65(11), pp.597-598
1. Verfasser: 柴田, 克己
Format: Artikel
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
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Beschreibung
Zusammenfassung:生理的量のNiA-NH2とNiAは体内で全く同じ挙動を示す. これはNiAが肝臓で非常に素早くNADを経てNiA-NH2に変換され, NiA-NH2→NiA反応がほとんど起こらないためである. 一方, 薬理的量を投与した場合のNiA-NH2とNiAの体内挙動は全く異なる. この場合, NAD, NiA-NH2を経て生成するNi-メチルニコチンアミド (MNA), Ni-メチル-2-ピリドン-5-カルボキサミド (2-Pyr) 及びN1-メチル-4-ピリドン-3-カルボキサミド (4-Pyr) は薬理的量のNiAを投与してもほとんど増加しないことから, NiAはNAD合成にはほとんど使用されないようであり, 主にニコチヌル酸 (NiAとグリシンとの抱合体) へと代謝される. 一方, NiA-NH2を薬理的量投与すると, MNA排泄量が著しく増大する. また生理的量投与時では, ごく僅かしか検出することができないニコチンアミドN-オキシドの排泄量が著明に増大する.
ISSN:0006-386X
2424-080X
DOI:10.20632/vso.65.11_597