リボフラビン結合タンパクの抗体投与に基づくフラビン補酵素レベルの変動

妊娠時に特異的に血清中に増量するリボフラビン結合タンパク(RFBP)は胎盤を通しての胎児へのリボフラビン(FR)の移行に運搬体として働くと見做され, ラット, ニワトリ, ウシ, サル等について報告されてきている. このタンパクが生殖に重要な作用を有することは, 本タンパクの抗体によるラットの生殖のコントロールについて調べたAdigaらのグループの成績により明らかにされた. その後同じグループにより, このタンパクの受動免疫によって惹きおこされる急激な胎仔の衰弱, 死亡と妊娠停止が, 胎仔でのフラビン欠乏, フラビンヌクレオチド生成量の変化によってもたらされることを示唆する成績が報告されたので...

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Veröffentlicht in:ビタミン 1986/03/25, Vol.60(3), pp.134-135
1. Verfasser: 大石, 誠子
Format: Artikel
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
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Beschreibung
Zusammenfassung:妊娠時に特異的に血清中に増量するリボフラビン結合タンパク(RFBP)は胎盤を通しての胎児へのリボフラビン(FR)の移行に運搬体として働くと見做され, ラット, ニワトリ, ウシ, サル等について報告されてきている. このタンパクが生殖に重要な作用を有することは, 本タンパクの抗体によるラットの生殖のコントロールについて調べたAdigaらのグループの成績により明らかにされた. その後同じグループにより, このタンパクの受動免疫によって惹きおこされる急激な胎仔の衰弱, 死亡と妊娠停止が, 胎仔でのフラビン欠乏, フラビンヌクレオチド生成量の変化によってもたらされることを示唆する成績が報告されたので紹介する. 受動免疫に用いられた抗体は, 主としてニワトリより精製したRFBPの均一標品を用いて調製したウサギ抗血清が用いられた.
ISSN:0006-386X
2424-080X
DOI:10.20632/vso.60.3_134