ラット小腸吸収上皮細胞のカドミウムによる形態的変化に及ぼすビタミンD3並びに食餌中のカルシウム含有量の影響
生体におけるCdの毒性の発現は, 動物の栄養条件によって影響されることが報告されている. 低Ca, 低P, 低タンパク質食などの低栄養条件に置かれた動物がCdを摂取した場合には, 肝臓や腎臓などへのCd蓄積量は正常な場合に比べて増大する. このことは, 腸管におけるCd吸収が動物の栄養状態によって異なることを示唆するものである. Cdの生体に及ぼす影響は, Cdが生体に吸収されるまでの過程に見られる作用と, 生体内に吸収されてからの作用に分けて考えられるが, Cdの腸管に及ぼす作用として, D3によって促進されるCaの腸管吸収をCdが阻害することが観察されている. 更に著者らは, 反転十二指腸...
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Veröffentlicht in: | ビタミン 1983-10, Vol.57 (9/10), p.523-528 |
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Hauptverfasser: | , , |
Format: | Artikel |
Sprache: | jpn |
Online-Zugang: | Volltext |
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Zusammenfassung: | 生体におけるCdの毒性の発現は, 動物の栄養条件によって影響されることが報告されている. 低Ca, 低P, 低タンパク質食などの低栄養条件に置かれた動物がCdを摂取した場合には, 肝臓や腎臓などへのCd蓄積量は正常な場合に比べて増大する. このことは, 腸管におけるCd吸収が動物の栄養状態によって異なることを示唆するものである. Cdの生体に及ぼす影響は, Cdが生体に吸収されるまでの過程に見られる作用と, 生体内に吸収されてからの作用に分けて考えられるが, Cdの腸管に及ぼす作用として, D3によって促進されるCaの腸管吸収をCdが阻害することが観察されている. 更に著者らは, 反転十二指腸管をin vitroにCdの存在下にインキュベートすると, 小腸粘膜の絨毛が明らかに障害されていることを走査型電子顕微鏡を用いて観察している. |
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ISSN: | 0006-386X |