ラットの心筋の微細構造に及ぼすビタミンE欠乏及びリノール酸給与の影響

「緒言」E欠乏が心筋の形態や機能に及ぼす影響については多くの研究者によって検討されてきた. MassonらはE欠乏ラットの心筋では線維の変性と壊死が認められることを報告し, 方は心筋では横紋が不鮮明となって膨化し, いわゆるロウ様変性を示すと述べている. またNafstadはE欠乏ブタにおいて心筋の退縮と小血管内への微血栓の出現に注目し, Sweenyらはブタで心筋の筋線維の変性が起こる以前に, その結合組織と血管系に変性が認められることを指摘している. またE欠乏ラットの心筋には骨格筋と同様に多量のリポフスチン色素が沈着することが多くの研究者によって報告されている. これらの螢光色素の出現の...

Ausführliche Beschreibung

Gespeichert in:
Bibliographische Detailangaben
Veröffentlicht in:ビタミン 1980/07/25, Vol.54(7), pp.211-218
Hauptverfasser: 赤沢, 典子, 鷹觜, テル, 見上, 晋一, 佐野, 元彦, 山田, 静弘
Format: Artikel
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
Tags: Tag hinzufügen
Keine Tags, Fügen Sie den ersten Tag hinzu!
Beschreibung
Zusammenfassung:「緒言」E欠乏が心筋の形態や機能に及ぼす影響については多くの研究者によって検討されてきた. MassonらはE欠乏ラットの心筋では線維の変性と壊死が認められることを報告し, 方は心筋では横紋が不鮮明となって膨化し, いわゆるロウ様変性を示すと述べている. またNafstadはE欠乏ブタにおいて心筋の退縮と小血管内への微血栓の出現に注目し, Sweenyらはブタで心筋の筋線維の変性が起こる以前に, その結合組織と血管系に変性が認められることを指摘している. またE欠乏ラットの心筋には骨格筋と同様に多量のリポフスチン色素が沈着することが多くの研究者によって報告されている. これらの螢光色素の出現の機構については, Sylvenらは過酸化脂質との関係について検討し, HendyやToppingらは電顕組織化学的にこの色素の性状やライソゾームとの関係について検討したが, いまだ十分に解明されたとはいえない.
ISSN:0006-386X
2424-080X
DOI:10.20632/vso.54.7_211