ラットの肝細胞の微細構造に及ぼすビタミンE欠乏及びリノール酸給与の影響

「緒言」Eは生体内において脂質の過酸化を抑制して過酸化脂質の生成を防止し, 組織の老化を予防すると言われている. したがってE欠乏によって生体内には過酸化脂質が蓄積され, それは生体の膜系を障害し, あるいは組織の代謝機能を低下させ, 組織にリポフスチン等の螢光色素を沈着させる. また動物にPUFAを多く与えると, 組織内のEが消費され, 組織に多量の過酸化脂質が蓄積されるので, PUFAの給与はE欠乏症を更に増強することが考えられる. この研究はE欠乏とPUFAの給与が, 生体内の過酸化脂質や螢光色素の蓄積にどのような影響を及ぼすかを知るために, 血液, 肝臓, 心臓, 脳, 精巣等について...

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Veröffentlicht in:ビタミン 1980/07/25, Vol.54(7), pp.199-210
Hauptverfasser: 赤沢, 典子, 鷹觜, テル, 見上, 晋一, 大島, 徹, 山田, 静弘
Format: Artikel
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
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Beschreibung
Zusammenfassung:「緒言」Eは生体内において脂質の過酸化を抑制して過酸化脂質の生成を防止し, 組織の老化を予防すると言われている. したがってE欠乏によって生体内には過酸化脂質が蓄積され, それは生体の膜系を障害し, あるいは組織の代謝機能を低下させ, 組織にリポフスチン等の螢光色素を沈着させる. また動物にPUFAを多く与えると, 組織内のEが消費され, 組織に多量の過酸化脂質が蓄積されるので, PUFAの給与はE欠乏症を更に増強することが考えられる. この研究はE欠乏とPUFAの給与が, 生体内の過酸化脂質や螢光色素の蓄積にどのような影響を及ぼすかを知るために, 血液, 肝臓, 心臓, 脳, 精巣等について過酸化脂質の量や組織学的変化を検討したもので, その第1報として, 肝臓の過酸化脂質と肝細胞の微細構造の変化について報告する.
ISSN:0006-386X
2424-080X
DOI:10.20632/vso.54.7_199