シロネズミ組織へのカドミウム蓄積に及ぼす食餌中のリン並びにビタミンD3の影響
「要約」食餌中のP並びにD3を変化させた場合の組織へのCd蓄積量に及ぼす影響を, Ca輸送能並びにCaBPとの関連から観察した. 1)低P食飼育の場合に, 腸管のCa輸送能はD3投与により著しく増大した. しかしながら, この効果はCdによって抑制された. 2)低P食飼育シロネズミ空腸に存在する2種類のD依存性CaBPの中で, 分子量12,500のCaBPの45Ca結合能はCdによって著しく抑制された. 3)腎臓へのCd蓄積量には食餌中のPやD含量による有意差が観察されなかった. 一方, 肝臓へのCd蓄積量はD投与群ではD欠乏群に比べて有意に減少していた. しかしながら食餌中のP含量による影響...
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Veröffentlicht in: | ビタミン 1979-03, Vol.53 (3), p.119-125 |
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Hauptverfasser: | , , , |
Format: | Artikel |
Sprache: | jpn |
Online-Zugang: | Volltext |
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Zusammenfassung: | 「要約」食餌中のP並びにD3を変化させた場合の組織へのCd蓄積量に及ぼす影響を, Ca輸送能並びにCaBPとの関連から観察した. 1)低P食飼育の場合に, 腸管のCa輸送能はD3投与により著しく増大した. しかしながら, この効果はCdによって抑制された. 2)低P食飼育シロネズミ空腸に存在する2種類のD依存性CaBPの中で, 分子量12,500のCaBPの45Ca結合能はCdによって著しく抑制された. 3)腎臓へのCd蓄積量には食餌中のPやD含量による有意差が観察されなかった. 一方, 肝臓へのCd蓄積量はD投与群ではD欠乏群に比べて有意に減少していた. しかしながら食餌中のP含量による影響は観察されなかった. 以上の結果から, 低P食飼育の場合についても低Ca食飼育の場合と同様にCdは腸管のCa吸収を抑制する. しかしながら, Cdの組織への蓄積量から観察した腸管におけるCd吸収は, Ca吸収能の減少しているD欠乏の場合に促進されることが明らかにされた. |
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ISSN: | 0006-386X |