シロネズミ十二指腸のカドミウム輸送に及ぼす食餌中のカルシウム含量並びにビタミンD3の影響
「緒言」低Ca, 低P食などにより飼育した動物は, Cdに曝露された場合に, 正常飼料で飼育した動物に比べてCdの毒性を発現し易いことが報告されている. この場合, 肝臓や腎臓におけるCd蓄積量が異なることから, 生体の栄養状態によってCdの腸管吸収の異なることが示唆されている. 一方, Caの腸管吸収はDにより影響を受けるが, 生体に投与されたD3がその作用を発現するのは, 1,25-(OH)2-D3に代謝された時である. この代謝はCaやPにより微妙に調節されている. それゆえ, Cdの腸管吸収にもDがなんらかの影響を与えるものと考えて, 著者らは食餌中のCa含量並びにDのレベルを変えてシ...
Gespeichert in:
Veröffentlicht in: | ビタミン 1978-12, Vol.52 (12), p.547-552 |
---|---|
Hauptverfasser: | , , , |
Format: | Artikel |
Sprache: | jpn |
Online-Zugang: | Volltext |
Tags: |
Tag hinzufügen
Keine Tags, Fügen Sie den ersten Tag hinzu!
|
Zusammenfassung: | 「緒言」低Ca, 低P食などにより飼育した動物は, Cdに曝露された場合に, 正常飼料で飼育した動物に比べてCdの毒性を発現し易いことが報告されている. この場合, 肝臓や腎臓におけるCd蓄積量が異なることから, 生体の栄養状態によってCdの腸管吸収の異なることが示唆されている. 一方, Caの腸管吸収はDにより影響を受けるが, 生体に投与されたD3がその作用を発現するのは, 1,25-(OH)2-D3に代謝された時である. この代謝はCaやPにより微妙に調節されている. それゆえ, Cdの腸管吸収にもDがなんらかの影響を与えるものと考えて, 著者らは食餌中のCa含量並びにDのレベルを変えてシロネズミを飼育し, 各栄養状態のもとでのCd吸収を観察してきた. 前報において, 1)腸管のCa吸収能はD3投与により増大するが, 低Ca食飼育の場合に観察されたCa吸収能のD3投与による増大は, Cdにより阻害されること, 2)肝臓のCd蓄積量は, D欠乏の場合にD3の投与を受けた場合より増大することなどを報告した. |
---|---|
ISSN: | 0006-386X |