反転腸管(Everted sac)によるピリドキサール吸収の研究

経口あるいは直接に消化管内に投与されたB6の血中への移行にはPIN, PAL, PAMの間に種々の差異が認められており, 更に赤血球への取込みにおいても3型の挙動がさまざまであることが報告されている. 著者らは先にeverted sacにおける微量のPINの腸管壁透過について報告したが, このように限定されたin vitroの実験系においてB63型の挙動がどう異なるかに興味を持ちPAL, PAMについても同様に検討してきた. 本報ではPALに関する研究結果について述べる. 「実験材料及び方法」「(1) 使用薬品及び使用動物」3H-PAL (29.0dpm/pmol) : 続報に示すようにして入手した3H-PAMを100倍モル量のグリオキシル酸1/100モル量の硫酸銅の存在下でpH5において100℃, 10分間加熱して3H-PALとし, 後述するDowex 50Wを用いるカラムクロマトグラフィーで精製した.