化粧品中のビタミンB6ジカプリル酸およびジパルミチン酸エステルの定量

PINの形で存在するB6の分析法としてはGibbsのフェノール反応による青色を比色定量する方法が簡単であり, かつ確実なため広く用いられている. 従来この定量法は水溶性であるPINを含む試料水溶液 (たとえば尿注射液など) に対して適用されてきているが, この方法はその反応の機構から考えてほとんど水溶性をもたないPINDKおよびPINDPなどにも適用可能であることが予想されるので, 近来その生理的特性や化学的安定性のゆえに皮膚に直接塗布する軟膏, クリーム, 化粧水などに添加されるこれらの形のB6の分析にこの方法を応用することを試みた. これらPINDAは水に不溶性のため多くの場合アルコール溶...

Ausführliche Beschreibung

Gespeichert in:
Bibliographische Detailangaben
Veröffentlicht in:ビタミン 1973-02, Vol.47 (2), p.97-103
Hauptverfasser: 野沢昭男, 関根達也
Format: Artikel
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
Tags: Tag hinzufügen
Keine Tags, Fügen Sie den ersten Tag hinzu!
Beschreibung
Zusammenfassung:PINの形で存在するB6の分析法としてはGibbsのフェノール反応による青色を比色定量する方法が簡単であり, かつ確実なため広く用いられている. 従来この定量法は水溶性であるPINを含む試料水溶液 (たとえば尿注射液など) に対して適用されてきているが, この方法はその反応の機構から考えてほとんど水溶性をもたないPINDKおよびPINDPなどにも適用可能であることが予想されるので, 近来その生理的特性や化学的安定性のゆえに皮膚に直接塗布する軟膏, クリーム, 化粧水などに添加されるこれらの形のB6の分析にこの方法を応用することを試みた. これらPINDAは水に不溶性のため多くの場合アルコール溶液 (以下アルコール試料とよぶ) あるいはクリームのように乳化剤を加えた乳濁物 (以下乳化試料とよぶ) の形で使用されており, またさらに化粧品の場合にはこれらの形の試料に各種の色素が加えられていることがあるために水溶液試料に対して提案されている比色定量法をそのまま適用することは一般的には困難である.
ISSN:0006-386X