植物におけるプテリジン骨格の生合成
「I. 研究の端緒」プテリジンと総称される基本構造をもつ天然物は, SCHEME 1に示すように2位にNH2基をもつプテリンと, 2, 4位がともにOH基となっているルマジンの2群に大別される. ルマジン誘導体にはB2の前駆体であるいわゆるG物質(6,7-dimethyl-8-ribityllumazine)があり, 特異な形態であるがtoxoflavinもこれに属する. プテリジン誘導体にはビタミンとしての葉酸をはじめ芳香族アミノ酸の水酸化を触媒する酵素のcofactorとして注目されている7,8-dihydrobiopterin, その他生理的意義未知のもの多数がある. これらの化合物はい...
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Veröffentlicht in: | ビタミン 1971/12/25, Vol.44(6), pp.295-302 |
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Format: | Artikel |
Sprache: | jpn |
Online-Zugang: | Volltext |
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Zusammenfassung: | 「I. 研究の端緒」プテリジンと総称される基本構造をもつ天然物は, SCHEME 1に示すように2位にNH2基をもつプテリンと, 2, 4位がともにOH基となっているルマジンの2群に大別される. ルマジン誘導体にはB2の前駆体であるいわゆるG物質(6,7-dimethyl-8-ribityllumazine)があり, 特異な形態であるがtoxoflavinもこれに属する. プテリジン誘導体にはビタミンとしての葉酸をはじめ芳香族アミノ酸の水酸化を触媒する酵素のcofactorとして注目されている7,8-dihydrobiopterin, その他生理的意義未知のもの多数がある. これらの化合物はいずれもプリンヌクレオチドを出発物質とし, イミダゾール環の開環に引き続き8位のCの脱離とピラジン環の形成という過程を経て生合成される共通点がある. 1959年以来, 満田らによって続けられている植物におけるB2ならびに関連物質の生合成に関する研究で最大の関心事はプリン塩基のG物質への生成機構を酵素レベルで立証することである. |
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ISSN: | 0006-386X 2424-080X |
DOI: | 10.20632/vso.44.6_295 |