ビタミンB12および葉酸欠乏食飼育シロネズミの脊髄神経細胞内RNA・DNAの動態 (予報)

FAおよびビタミンB12欠乏症動物の脊髄神経細胞においてはNissl物質の崩壊, 消失, 空胞出現, 核の変性が著明でありそれぞれ単独欠乏食投与のばあいB12欠乏による核萎縮はFA欠乏より顕著であることが知られている. そしてこれらの変化のうちNissl物質の所見は他B群欠乏による変化と比し注目されている. 周知のごとくNissl物質はNissl(1892)により神経線維切断後に神経細胞内のクロマチン物質が変性すること(clasmatodendrosis)により見出されたもので, 大量のRNAを含み, RNaseにより消失し, Casperson, Hyden, Edstrom, Einars...

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Bibliographische Detailangaben
Veröffentlicht in:ビタミン 1970-11, Vol.42 (5), p.275-279
Hauptverfasser: 中沢恒幸, 小宮英靖, 菅野剛史
Format: Artikel
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
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Beschreibung
Zusammenfassung:FAおよびビタミンB12欠乏症動物の脊髄神経細胞においてはNissl物質の崩壊, 消失, 空胞出現, 核の変性が著明でありそれぞれ単独欠乏食投与のばあいB12欠乏による核萎縮はFA欠乏より顕著であることが知られている. そしてこれらの変化のうちNissl物質の所見は他B群欠乏による変化と比し注目されている. 周知のごとくNissl物質はNissl(1892)により神経線維切断後に神経細胞内のクロマチン物質が変性すること(clasmatodendrosis)により見出されたもので, 大量のRNAを含み, RNaseにより消失し, Casperson, Hyden, Edstrom, Einarsonらスカンディナビアグループの顕微分光測定により神経機能との関連が報告され最近は記憶とRNA内塩基配列(Hyden, Egyhasi)から本物質が論じられている. いつぽうBauer and Hinerich(1961)により脱髄疾患, 神経筋疾患をはじめ多くの慢性神経疾患々者血清中のB12は悪性貧血患者とほぼ同程度に低下していることが報告された.
ISSN:0006-386X