薄層クロマトグラフィーによるビタミンDの定量 : (II)シイタケ中のビタミンDの定量

前報においてDのTLCによる定量方法を述べたがAがなければこれで容易に定量の目的を達し得ると思われたのでこれを応用してシイタケ中のDの定量方法を検討した. シイタケ中にプロ-D2たるエルゴステロールの多いことは鷲見の研究以来周知であり, 日光照射によつてD2のできることは当然考えられることである. 従来シイタケはDの多い食品と考えられて来たが近年人工乾燥法によつて作るようになつてからD2の存在は疑わしくなり食品成分表では0となつている. しかしまだ定量法が確立されているわけではないから正確な定量値を定めて検討する必要があると考えた. この方法が確立すればその性状の近似しているD3の定量も可能と...

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Veröffentlicht in:ビタミン 1969/09/25, Vol.40(3), pp.129-135
Hauptverfasser: 藤田, 秋治, 徳久, 幸子, 道中, 克子, 小野, 忠義, 杉浦, 渉
Format: Artikel
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
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Beschreibung
Zusammenfassung:前報においてDのTLCによる定量方法を述べたがAがなければこれで容易に定量の目的を達し得ると思われたのでこれを応用してシイタケ中のDの定量方法を検討した. シイタケ中にプロ-D2たるエルゴステロールの多いことは鷲見の研究以来周知であり, 日光照射によつてD2のできることは当然考えられることである. 従来シイタケはDの多い食品と考えられて来たが近年人工乾燥法によつて作るようになつてからD2の存在は疑わしくなり食品成分表では0となつている. しかしまだ定量法が確立されているわけではないから正確な定量値を定めて検討する必要があると考えた. この方法が確立すればその性状の近似しているD3の定量も可能となりシイタケの照射によるD2の生成の研究は動物皮ふの照射によるプロ-D3よりのD3生成研究のモデル実験となると考えた. 研究の結果はまだじゆうぶんに満足すべき域には至つていないが, いちおうの目標を達したので今日までの研究結果を報告する.
ISSN:0006-386X
2424-080X
DOI:10.20632/vso.40.3_129