Thiamine tetrahydrofurfuryldisulfideの貧血患者にたいする臨床的研究 : (II)出血素質および肝・腎機能にたいする効果

TTFDは実験的および臨床的に広範な研究がすすめられている静注可能なB1誘導体の1つである. 著者らは前報でTTFDの増血効果について報告したが今回はTTFDが貧血患者にたいして凝血および出血時間短縮作用を呈することを発見したので報告する. 「研究材料および研究方法」「(1) 使用薬剤」供試薬剤は武田薬品工業株式会社の高単位アリナミンF注射液で, その内容はTTFD 100mgを40%ブドウ糖溶液に溶解したものである. 「(2) 研究対象」前報で報告したように本研究の対象はおもに入院患者で一部外来患者もあり, とくに正色素性貧血(ただし1例のみ低色素性)あるいは出血性素因を示すものとした. 「...

Ausführliche Beschreibung

Gespeichert in:
Bibliographische Detailangaben
Veröffentlicht in:ビタミン 1966/08/25, Vol.34(2), pp.242-247
Hauptverfasser: 町井, 文吾郎, 宮嶋, 敬明, 松下, 尚司, 大塚, 典子, 赤沢, 辰彦
Format: Artikel
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
Tags: Tag hinzufügen
Keine Tags, Fügen Sie den ersten Tag hinzu!
Beschreibung
Zusammenfassung:TTFDは実験的および臨床的に広範な研究がすすめられている静注可能なB1誘導体の1つである. 著者らは前報でTTFDの増血効果について報告したが今回はTTFDが貧血患者にたいして凝血および出血時間短縮作用を呈することを発見したので報告する. 「研究材料および研究方法」「(1) 使用薬剤」供試薬剤は武田薬品工業株式会社の高単位アリナミンF注射液で, その内容はTTFD 100mgを40%ブドウ糖溶液に溶解したものである. 「(2) 研究対象」前報で報告したように本研究の対象はおもに入院患者で一部外来患者もあり, とくに正色素性貧血(ただし1例のみ低色素性)あるいは出血性素因を示すものとした. 「(3) 投与方法」あらかじめ10日間の休薬期間をとり, その期間中は血液性状に有意の影響を及ぼすと考えられる薬剤投与はいつさい中止した. 投与前検血終了後TTFD 100mgを20日間連日, 徐々に肘窩静脈内投与した. 対照群貧血患者5例にも同様10日間静注した.
ISSN:0006-386X
2424-080X
DOI:10.20632/vso.34.2_242