Thiamine Disulfideにかんする研究 : (IX)Thiaminic acidの生成条件

前報でチオール型B1誘導体を酢酸溶液中H2O2で酸化するとき, 比較的容易に新酸化成績体, TnAを生成することを確認した. またTnAを与えるチオール型B1誘導体としては一般にチオール化合物との反応で容易に遊離B1に復帰し得る化合物であることを明らかにした. 本報ではさらにその生成条件, 生成機作などを知るためBTDSについて酸化条件をやや詳細に検討した. H2O2による酸化では低級脂肪酸を溶媒としたいわゆる有機過酸酸化によるばあいが高生成率をしめすが, たんに水溶液中で反応を行なわしめてもTnAへの酸化反応はかなり進行することを認めた, また他の2, 3の酸化剤による反応でも同様にTnAの...

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Veröffentlicht in:ビタミン 1965/02/25, Vol.31(2), pp.126-129
Hauptverfasser: 内海, 勇, 原田, 清, 塚本, 悟郎, 大良, 勇
Format: Artikel
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
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Beschreibung
Zusammenfassung:前報でチオール型B1誘導体を酢酸溶液中H2O2で酸化するとき, 比較的容易に新酸化成績体, TnAを生成することを確認した. またTnAを与えるチオール型B1誘導体としては一般にチオール化合物との反応で容易に遊離B1に復帰し得る化合物であることを明らかにした. 本報ではさらにその生成条件, 生成機作などを知るためBTDSについて酸化条件をやや詳細に検討した. H2O2による酸化では低級脂肪酸を溶媒としたいわゆる有機過酸酸化によるばあいが高生成率をしめすが, たんに水溶液中で反応を行なわしめてもTnAへの酸化反応はかなり進行することを認めた, また他の2, 3の酸化剤による反応でも同様にTnAの生成が認められたのであわせて報告する. 「実験方法ならびに結果」BTDSの酸化で生成するBTnAは酸性側では水にきわめて難溶性のためにほぼ定量的な分離が可能であり, まずBTDSについて検討した.
ISSN:0006-386X
2424-080X
DOI:10.20632/vso.31.2_126