濾紙クロマトグラフィーによるL-アスコルビン酸およびD-アラボアスコルビン酸の分離定量法
AsAとAAsAの混合物中の両者の分離定量は種々試みられて来た. 渡辺ら(1944)は製剤中の両者をX線回折法および旋光度法により識別を行なつたが混合組成が簡単で試料が多量にあるばあいしか行ない得ない. 食品ないしは天然物中の両者を分別定量するには従来AsA欠乏飼料で飼育したモルモットを使用するか血清フォスファターゼ活性やチロシンの中間代謝物を利用するかによつているが, いずれも時間, 熟練と多大な経費を必要とする. またAsA-oxidaseやReductaseなどの生化学的反応も分離定量の目的には使用し得ない. PPCにより両者を分離したのはMapsonらであるがその方法はあまり実用に供さ...
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Veröffentlicht in: | ビタミン 1962-02, Vol.25 (2), p.178-182 |
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Hauptverfasser: | , |
Format: | Artikel |
Sprache: | jpn |
Online-Zugang: | Volltext |
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Zusammenfassung: | AsAとAAsAの混合物中の両者の分離定量は種々試みられて来た. 渡辺ら(1944)は製剤中の両者をX線回折法および旋光度法により識別を行なつたが混合組成が簡単で試料が多量にあるばあいしか行ない得ない. 食品ないしは天然物中の両者を分別定量するには従来AsA欠乏飼料で飼育したモルモットを使用するか血清フォスファターゼ活性やチロシンの中間代謝物を利用するかによつているが, いずれも時間, 熟練と多大な経費を必要とする. またAsA-oxidaseやReductaseなどの生化学的反応も分離定量の目的には使用し得ない. PPCにより両者を分離したのはMapsonらであるがその方法はあまり実用に供されなかつた. その後Mitchell, Kadin, 水谷などはアセトニトリル・アセトン・酢酸・水系の溶媒を使用し下降法により両者を分離し, その一部は尿, 血液, 畜産加工品などの分離定量に応用されている. しかしいずれも分離能が悪く両化合物のRf差は約0.05しかないのでその分離をよくするために60cm濾紙を使用している. またこれらの方法では上昇法により両者を分離することは不可能であつた. |
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ISSN: | 0006-386X |