放射性同位元素によるクル病シロネズミの歯牙およびその周囲組織の無機質代謝に関する研究

歯牙組織は燐酸カルシウムと炭酸カルシウムを主成分とする硬組織中に血管, 神経に富んだ歯髄を包含し歯根膜を介して歯槽骨中に植立され, その代謝機転も複雑多岐であるが, 一般組織と同様栄養上の因子がその形成, 発育に重要な役割を演じているものと考えられる. Mellanbyは歯牙や顎骨の発育や組織学的構造は食物によつて大きな影響を受け幼動物の飼料を歯の形成に関係のある栄養素の乏しいものから富んだものに変えていくと, ただちに反応が現われエナメル質や象牙質の石灰化が改善されると報告し, McCollumおよびその一派もD, Ca, Pおよび蛋白質の種々な量の欠乏食でシロネズミを飼育すると歯に発育障害...

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Veröffentlicht in:ビタミン 1960, Vol.20, pp.15-48
1. Verfasser: 野村, 重彦
Format: Artikel
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
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Beschreibung
Zusammenfassung:歯牙組織は燐酸カルシウムと炭酸カルシウムを主成分とする硬組織中に血管, 神経に富んだ歯髄を包含し歯根膜を介して歯槽骨中に植立され, その代謝機転も複雑多岐であるが, 一般組織と同様栄養上の因子がその形成, 発育に重要な役割を演じているものと考えられる. Mellanbyは歯牙や顎骨の発育や組織学的構造は食物によつて大きな影響を受け幼動物の飼料を歯の形成に関係のある栄養素の乏しいものから富んだものに変えていくと, ただちに反応が現われエナメル質や象牙質の石灰化が改善されると報告し, McCollumおよびその一派もD, Ca, Pおよび蛋白質の種々な量の欠乏食でシロネズミを飼育すると歯に発育障害を来すといつている.
ISSN:0006-386X
2424-080X
DOI:10.20632/vso.20.0_15