小学5年生の家庭での食事の手伝いと保護者のゆとり感や子どもの共食の状況との関連

【目的】本研究では,小学5年生の家庭での食事の手伝いの状況を明らかにし,家庭の食事の手伝いの状況に保護者の時間的及び経済的なゆとり感や子どもの共食の状況が関連しているかを検討した。 【方法】4県6市村の19小学校に在籍する小学5年生(10~11歳)及びその保護者を対象とし,自記式の質問紙調査を実施した。食事の手伝いにおける性別の検討についてはχ2 検定またはFisherの正確確率検定を用いた。次に,食事の手伝いの各項目と保護者のゆとり感,及び子どもの共食の状況との関連を性別にχ2 検定にて検討した。その後,手伝いの各項目の有無を目的変数として,保護者の時間的及び経済的なゆとり感,朝食での子ども...

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Veröffentlicht in:栄養学雑誌 2015, Vol.73(5), pp.195-203
Hauptverfasser: 野末, みほ, 石田, 裕美, 硲野, 佐也香, 中西, 明美, 山本, 妙子, 西, 信雄, 村山, 伸子
Format: Artikel
Sprache:jpn
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Zusammenfassung:【目的】本研究では,小学5年生の家庭での食事の手伝いの状況を明らかにし,家庭の食事の手伝いの状況に保護者の時間的及び経済的なゆとり感や子どもの共食の状況が関連しているかを検討した。 【方法】4県6市村の19小学校に在籍する小学5年生(10~11歳)及びその保護者を対象とし,自記式の質問紙調査を実施した。食事の手伝いにおける性別の検討についてはχ2 検定またはFisherの正確確率検定を用いた。次に,食事の手伝いの各項目と保護者のゆとり感,及び子どもの共食の状況との関連を性別にχ2 検定にて検討した。その後,手伝いの各項目の有無を目的変数として,保護者の時間的及び経済的なゆとり感,朝食での子どもの共食の状況(朝食共食)及び夕食での子どもの共食の状況(夕食共食)を説明変数として,性別にロジスティック回帰分析を行った。 【結果】男子に比べて女子は,料理,テーブルの準備,後片付け及び食器洗いの手伝いをしていると回答した者の割合が高かった。ロジスティック回帰分析の多変量解析の結果,男女共に食器洗いの手伝いと保護者の時間的なゆとり感,また,男子では,テーブルの準備の手伝いと夕食共食,女子では,買い物及び食器洗いと朝食共食に関連がみられた。 【結論】小学5年生において,食事の手伝いの各項目には性差があった。男女共に,食器洗いの手伝いと保護者の時間的なゆとり感,また,男子ではテーブルの準備,女子では買い物及び食器洗いと子どもの共食の状況においても関連がみられた。
ISSN:0021-5147
1883-7921
DOI:10.5264/eiyogakuzashi.73.195