成人女性の就業状況の違いと食生活の差との関連
【目的】成人女性の食育推進や食生活改善において考慮すべき事項について検討するため,成人女性の就業状況の違いによる食生活の差を明らかにした。さらに,食育の認識の有無による検討も行った。 【方法】S市が2010年に行った「食育に関するアンケート調査」の結果をもとに検討を行った。調査はS市在住の16歳から79歳の男女4,000名を対象とし,回収数は1,904名(回答率47.6%)で,本研究では年齢が30代から50代,就業状況が明らかである独居ではない女性511名を対象とした(有効回答率26.8%)。就業状況別の食育の認識や食生活の差,食育の認識の有無による食生活の差についてクロス集計を行い,Fish...
Gespeichert in:
Veröffentlicht in: | 栄養学雑誌 2014, Vol.72(6), pp.311-317 |
---|---|
Hauptverfasser: | , , , , , |
Format: | Artikel |
Sprache: | jpn |
Schlagworte: | |
Online-Zugang: | Volltext |
Tags: |
Tag hinzufügen
Keine Tags, Fügen Sie den ersten Tag hinzu!
|
Zusammenfassung: | 【目的】成人女性の食育推進や食生活改善において考慮すべき事項について検討するため,成人女性の就業状況の違いによる食生活の差を明らかにした。さらに,食育の認識の有無による検討も行った。 【方法】S市が2010年に行った「食育に関するアンケート調査」の結果をもとに検討を行った。調査はS市在住の16歳から79歳の男女4,000名を対象とし,回収数は1,904名(回答率47.6%)で,本研究では年齢が30代から50代,就業状況が明らかである独居ではない女性511名を対象とした(有効回答率26.8%)。就業状況別の食育の認識や食生活の差,食育の認識の有無による食生活の差についてクロス集計を行い,Fisherの直接法を用いて差の検定を行った。 【結果】対象者は,フルタイム181名(35.4%),パート勤務・アルバイト145名(28.4%),無業185名(36.2%)であった。就業状況の違いによる食生活の差は少なかったが,同じ就業状況でも「食育の認識」の程度が異なる者を比較すると,パート勤務・アルバイトや無業では「食前食後の挨拶」等で「食育の認識」の有無による食生活の差(p<0.05)が生じたが,フルタイムでは「食育の認識」の有無による食生活の差は生じなかった。 【結論】就労時間の長いフルタイム勤務者においては,「食育の認識」の有無と食生活状況とに関連は認められなかった。食育の推進による食生活の改善においては有業者の就業状況を考慮した取り組みが必要であることが示された。 |
---|---|
ISSN: | 0021-5147 1883-7921 |
DOI: | 10.5264/eiyogakuzashi.72.311 |