2型糖尿病モデルZuckerラットにおける玄米発酵食品の血糖コントロールに対する効果

【目的】玄米発酵食品(FBR)摂取の血糖上昇抑制効果を,2型糖尿病モデルZucker fattyラット(ZDF)で検討した。 【方法】ZDFは通常食群(DMC)とFBR摂取群(DMF)に群分けした。なお,非糖尿病コントロール(NDM)としてZucker leanラットも用いた。DMCおよびNDMの通常食には,通常の粉末玄米を2.5%,DMFの飼料にはFBRを2.5%添加した。ラットは3週間の飼育後に 2 g/kg BWのグルコースで経口糖負荷試験を行った。 【結果】インスリン抵抗性を示すHOMA-R値について,DMFとDMCは,NDMに比べて有意な高値を示した。血糖値の変化について,DMCは投...

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Veröffentlicht in:栄養学雑誌 2013, Vol.71(3), pp.130-137
1. Verfasser: 山内, 有信
Format: Artikel
Sprache:jpn
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Zusammenfassung:【目的】玄米発酵食品(FBR)摂取の血糖上昇抑制効果を,2型糖尿病モデルZucker fattyラット(ZDF)で検討した。 【方法】ZDFは通常食群(DMC)とFBR摂取群(DMF)に群分けした。なお,非糖尿病コントロール(NDM)としてZucker leanラットも用いた。DMCおよびNDMの通常食には,通常の粉末玄米を2.5%,DMFの飼料にはFBRを2.5%添加した。ラットは3週間の飼育後に 2 g/kg BWのグルコースで経口糖負荷試験を行った。 【結果】インスリン抵抗性を示すHOMA-R値について,DMFとDMCは,NDMに比べて有意な高値を示した。血糖値の変化について,DMCは投与後60分をピーク(427.4±20.2 mg/dl:平均±SEM)としたが,DMF及びNDMは投与後30分がピーク(DMF:318.7±16.2 mg/dl,NDM:166.1±5.1 mg/dl)であった。また,DMFの血糖値の低下はDMCに比べて速やかであり,糖負荷60分後,90分後,120分後のDMFの血糖値は,DMCに比べて有意に低かった。血糖値およびインスリンの合計時間曲線下面積について,DMFはNDMに比べて有意に高かったが,DMCに比べて有意に低かった。 【結論】以上の結果から,FBRを添加した食餌の摂取は,2型糖尿病モデルラットの耐糖能を改善することが示唆された。
ISSN:0021-5147
1883-7921
DOI:10.5264/eiyogakuzashi.71.130