乳幼児の食事摂取量を報告した論文における記述状況と活用可能性の検討

【目的】日本人乳幼児における,栄養素等摂取量もしくは食品群別摂取量を定量的に報告した論文を系統的に収集し,栄養素等及び食品群別摂取量の経年推移の観察,食事摂取基準の策定,食品中の化学物質の曝露評価等に必要な情報の記述状況を整理し,その活用可能性と障害を考察する。 【方法】栄養学雑誌,日本栄養・食糧学会誌及び小児保健研究の3誌(創刊号から2010年)についてはハンドサーチで,他紙については,医学中央雑誌及びMEDLINEを用いて検索を行い,該当論文を抽出した。 【結果】栄養素等及び食品群別の摂取量の両方あるいは一方が記述されている論文は,25件(ハンドサーチ21件,医学中央雑誌3件,当該論文にお...

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Veröffentlicht in:栄養学雑誌 2012, Vol.70(1), pp.38-48
Hauptverfasser: 佐藤, ななえ, 岩部, 万衣子, 吉池, 信男
Format: Artikel
Sprache:jpn
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Zusammenfassung:【目的】日本人乳幼児における,栄養素等摂取量もしくは食品群別摂取量を定量的に報告した論文を系統的に収集し,栄養素等及び食品群別摂取量の経年推移の観察,食事摂取基準の策定,食品中の化学物質の曝露評価等に必要な情報の記述状況を整理し,その活用可能性と障害を考察する。 【方法】栄養学雑誌,日本栄養・食糧学会誌及び小児保健研究の3誌(創刊号から2010年)についてはハンドサーチで,他紙については,医学中央雑誌及びMEDLINEを用いて検索を行い,該当論文を抽出した。 【結果】栄養素等及び食品群別の摂取量の両方あるいは一方が記述されている論文は,25件(ハンドサーチ21件,医学中央雑誌3件,当該論文における被引用1件)であった。栄養素等及び食品群別の摂取量の両方を記述した論文10件,何れか一方15件であり,発表年別では,2003年より前が20件,それ以降5件,調査対象別では,乳児6件,幼児19件であった。また,食事調査方法の記述が不明確なものが3件あり,食品群の区分が論文により大きく異なっていた。 【結論】学術雑誌に掲載された当該論文は,25件と少なく,近年の論文,乳児を対象とした論文はさらに少なかった。今後,容易にアクセス可能な報告の推進,統合可能なデータ記述,基礎データを収集・統合して活用可能なシステムの構築が必要と考えられた。
ISSN:0021-5147
1883-7921
DOI:10.5264/eiyogakuzashi.70.38