国保ヘルスアップ事業に参加した肥満者の体重減少と血液生化学検査値の変化: 徳島県I町の事例

「緒言」 医療費適正化計画の策定において, 中長期的な医療費抑制の柱となるのが生活習慣病の予防である. その対策として, 市町村や健康保険組合など健康保険を運営する保険者に対し, 2008年4月より特定健診・特定保健指導制度が開始され, 40歳以上の加入者や扶養家族全員の健康診査とその後の保健指導を義務付けることとなった1). 疾患リスクの重積は長い時間経過と共に徐々に進むので, いかに早期から予防するかが重要である. しかし, 早期であればあるほど, 当の本人に将来起こり得る疾病についての危険性への認識が乏しいことが問題になる. 30歳以上の日本人15万人を対象としたコホート研究の結果による...

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Veröffentlicht in:栄養学雑誌 2009, Vol.67(6), pp.344-349
Hauptverfasser: 奥村, 仙示, 佐久間, 理英, 木村, 寿佳子, 神田, 知子, 久保田, 恵, 原田, 満智子
Format: Artikel
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
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Beschreibung
Zusammenfassung:「緒言」 医療費適正化計画の策定において, 中長期的な医療費抑制の柱となるのが生活習慣病の予防である. その対策として, 市町村や健康保険組合など健康保険を運営する保険者に対し, 2008年4月より特定健診・特定保健指導制度が開始され, 40歳以上の加入者や扶養家族全員の健康診査とその後の保健指導を義務付けることとなった1). 疾患リスクの重積は長い時間経過と共に徐々に進むので, いかに早期から予防するかが重要である. しかし, 早期であればあるほど, 当の本人に将来起こり得る疾病についての危険性への認識が乏しいことが問題になる. 30歳以上の日本人15万人を対象としたコホート研究の結果によると, BMIが25から28に過ぎない1度の肥満群であっても, 耐糖能異常, 2型糖尿病, 高血圧, 高中性脂肪血症, 高コレステロール血症, 低HDLコレステロール血症など発症する危険率は正常体重の2倍と報告されている2).
ISSN:0021-5147
1883-7921
DOI:10.5264/eiyogakuzashi.67.344