ラットにおける食後トリアシルグリセロールの上昇に及ぼすタマネギ外皮水抽出物の影響

「緒言」近年, 生活習慣の変化に伴い, 肥満をはじめ糖尿病, 高脂血症などの生活習慣病の発症数が急増している. 肥満は糖尿病, 高脂血症, 高血圧などを誘発する主要なリスクファクターである. 肥満とは, 体内に脂肪が過剰に蓄積された病態であり, 最近, その治療及び予防には食事療法の補助的手段として, 消化酵素阻害物質が用いられるようになってきた. 消化酵素である膵リパーゼは腸管での脂肪の分解・吸収を担っている. 食事中の脂肪は, 膵リパーゼの作用を受けて分解された後に吸収される. 従って, 肥満や高脂血症の予防・改善において, 食事を通じてコントロールできるのは脂肪の摂取を減らすことと, 脂...

Ausführliche Beschreibung

Gespeichert in:
Bibliographische Detailangaben
Veröffentlicht in:栄養学雑誌 2008-04, Vol.66 (2), p.77-81
Hauptverfasser: 韓立坤, 浅見悦子, 齋藤雅人
Format: Artikel
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
Tags: Tag hinzufügen
Keine Tags, Fügen Sie den ersten Tag hinzu!
Beschreibung
Zusammenfassung:「緒言」近年, 生活習慣の変化に伴い, 肥満をはじめ糖尿病, 高脂血症などの生活習慣病の発症数が急増している. 肥満は糖尿病, 高脂血症, 高血圧などを誘発する主要なリスクファクターである. 肥満とは, 体内に脂肪が過剰に蓄積された病態であり, 最近, その治療及び予防には食事療法の補助的手段として, 消化酵素阻害物質が用いられるようになってきた. 消化酵素である膵リパーゼは腸管での脂肪の分解・吸収を担っている. 食事中の脂肪は, 膵リパーゼの作用を受けて分解された後に吸収される. 従って, 肥満や高脂血症の予防・改善において, 食事を通じてコントロールできるのは脂肪の摂取を減らすことと, 脂肪の腸管吸収を遅らせることである. 脂肪の腸管吸収を遅らせる方法としては, 膵リパーゼによる脂肪分解の阻害作用及び脂肪分解産物の腸管吸収阻害などが考えられる. 近年, 膵リパーゼの阻害物質の抗肥満作用や抗高脂血症作用に関しては, 多くの研究が報告されている1, 2).
ISSN:0021-5147