幼児における咀嚼訓練を伴った栄養教育の評価

咀嚼の基本的機能は離乳期, 及び幼児期前半に獲得される1, 2). 更に咀嚼システムの発達には, 咀嚼筋などの筋力の増大, 歯の咬合接触面積の増加, 歯根膜受容器及び咀嚼筋紡鍾の成熟などが複雑に関連し, 咬合力は増大する2). 従って幼児の咬合力を増大させるためには, 日頃からよく噛む訓練を行い, それを習慣化させながら, 噛む力を増強することが必要である3). 近年, 咀嚼筋活動量の多い食品を噛まない, あるいは上手に飲み込めないなど, 咀嚼の拙劣な子どもが増加している4). このような問題を生起している背景には, 食物が軟食化し, ファーストフードなどを好んで喫食することなど, 日常, 子...

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Veröffentlicht in:栄養学雑誌 1999, Vol.57 (5), p.271-281
Hauptverfasser: 岡崎光子, 高橋久美子, 奥恒行
Format: Artikel
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
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Beschreibung
Zusammenfassung:咀嚼の基本的機能は離乳期, 及び幼児期前半に獲得される1, 2). 更に咀嚼システムの発達には, 咀嚼筋などの筋力の増大, 歯の咬合接触面積の増加, 歯根膜受容器及び咀嚼筋紡鍾の成熟などが複雑に関連し, 咬合力は増大する2). 従って幼児の咬合力を増大させるためには, 日頃からよく噛む訓練を行い, それを習慣化させながら, 噛む力を増強することが必要である3). 近年, 咀嚼筋活動量の多い食品を噛まない, あるいは上手に飲み込めないなど, 咀嚼の拙劣な子どもが増加している4). このような問題を生起している背景には, 食物が軟食化し, ファーストフードなどを好んで喫食することなど, 日常, 子どもが喫食している食品や料理内容に問題のあることが指摘されている5, 6). 従って子どもの咀嚼システムの発達には, 増齢に伴う咀嚼機能の発達を促すと同時に, 子どもに多様な食品を体験させ, 食品並びに食べることに興味と関心を抱かせながら, よく噛んで食べるように教育することが重要である7).
ISSN:0021-5147