家庭での腸管出血性大腸菌O157感染予防対策の継続性について(第2報)
1996年, 腸管出血性大腸菌O157(以下, O157)による食中毒が集団発生したが, 1996年の大阪市の発生状況報告1)によると, まだ原因食品も特定されておらず, また, 堺市においては, 精神的なダメージも大きく, 心理的影響は残っているようである2). 一方, 厚生省, 都道府県, 市町村は, O157感染による食中毒予防のため, 各家庭, 給食施設への指導媒体を作成, 配布し, 住民1人1人への指導を徹底している3, 4). しかし, 1997年の食中毒状況は, 散発的に各家庭から, 病院から, 給食施設からと, 小人数ながらO157だけでなく, これ以外のサルモネラ菌, カンピ...
Gespeichert in:
Veröffentlicht in: | 栄養学雑誌 1998, Vol.56 (4), p.227-234 |
---|---|
Hauptverfasser: | , , , , , , , |
Format: | Artikel |
Sprache: | jpn |
Online-Zugang: | Volltext |
Tags: |
Tag hinzufügen
Keine Tags, Fügen Sie den ersten Tag hinzu!
|
Zusammenfassung: | 1996年, 腸管出血性大腸菌O157(以下, O157)による食中毒が集団発生したが, 1996年の大阪市の発生状況報告1)によると, まだ原因食品も特定されておらず, また, 堺市においては, 精神的なダメージも大きく, 心理的影響は残っているようである2). 一方, 厚生省, 都道府県, 市町村は, O157感染による食中毒予防のため, 各家庭, 給食施設への指導媒体を作成, 配布し, 住民1人1人への指導を徹底している3, 4). しかし, 1997年の食中毒状況は, 散発的に各家庭から, 病院から, 給食施設からと, 小人数ながらO157だけでなく, これ以外のサルモネラ菌, カンピロバクター, 腸炎ビブリオ菌などによる食中毒が発生している. 発生原因は様々であるが, 食材の保存設備が不完全であるなど, 対処方法が徹底されておらず, 1996年の警告が生かされていなく, 問題点も数多く顕在している. 本報では, 第1報5)に続き, 1996年のO157発生時と, 6か月後の時間経過(アンケート調査時で, 以下, 現在)とともに, 人々の食事への配慮がどのように変化したかについて報告する. 同時に, 家族に感染者が発生した4人及び近隣に感染者がいた45人を含むグループ(以下, 感染者グループ)についても調べた. |
---|---|
ISSN: | 0021-5147 |