家庭での腸管出血性大腸菌O157感染予防対策の継続性について(第1報)
1996年7, 8月, 腸管出血性大腸菌O157(以下, O157)による食中毒では多くの人が感染した. 岡山県や我々が居住する関西地区でも, 小学校給食による大きな食中毒が発生した. これらのことから文部省は8月『学校環境衛生の基準』を一部改正し1), 学校給食の衛生管理を徹底するよう通知を出した. そして, 平成9年8月に堺市が調査した結果として, 最終的に給食による患者数は9,492人に上ったことを発表した2). 過去に, アメリカで発生したハンバーガーでの集団食中毒事件でO157が原因菌と判明して以来, アメリカではHACCP3)を導入し, 食品管理に努めている. しかし, 日本では,...
Gespeichert in:
Veröffentlicht in: | 栄養学雑誌 1998, Vol.56 (4), p.217-226 |
---|---|
Hauptverfasser: | , , , , , , , |
Format: | Artikel |
Sprache: | jpn |
Online-Zugang: | Volltext |
Tags: |
Tag hinzufügen
Keine Tags, Fügen Sie den ersten Tag hinzu!
|
Zusammenfassung: | 1996年7, 8月, 腸管出血性大腸菌O157(以下, O157)による食中毒では多くの人が感染した. 岡山県や我々が居住する関西地区でも, 小学校給食による大きな食中毒が発生した. これらのことから文部省は8月『学校環境衛生の基準』を一部改正し1), 学校給食の衛生管理を徹底するよう通知を出した. そして, 平成9年8月に堺市が調査した結果として, 最終的に給食による患者数は9,492人に上ったことを発表した2). 過去に, アメリカで発生したハンバーガーでの集団食中毒事件でO157が原因菌と判明して以来, アメリカではHACCP3)を導入し, 食品管理に努めている. しかし, 日本では, 1990年幼稚園の井戸水が原因でO157による中毒事件が起こり4), 大きな衝撃を受けたが, その結果が今回の治療等に生かされていないとの批判もあった. そこで筆者らは, 発生当時, 大阪府を中心に居住する住民がO157に対してどのような意識をもち, 行動をとったか, また6か月後の現在(以後, 現在), それらにどのような変化が生じたのかの調査を行い, その結果を得たので報告する. |
---|---|
ISSN: | 0021-5147 |