マンモグラム読影における医師とCADシステムの検出結果の比較検討

乳がん罹患率は世界的に増加傾向にあり, この早期発見のため, 視触診やマンモグラフィによる診断が行われている. 欧米諸国では, 信頼性のある画像診断法として, 乳がん検診にマンモグラフィが用いられている. わが国においても, 厚生省(現厚生労働省)からの通達[1]により, 平成13年度から乳がん検診にマンモグラフィを導入する自治体が急増している. しかし, 残念ながら乳がんの見落とし率は約30%もあるという報告もある「2]. マンモグラムにおいて乳がんを疑う重要な所見は, 腫瘤陰影, 微小石灰化クラスタ, および構築の乱れである. われわれは, コンピュータの解析結果を提示することによって,...

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Veröffentlicht in:医用画像情報学会雑誌 2004, Vol.21(3), pp.252-260
Hauptverfasser: 篠原, 範充, 松原, 友子, 原, 武史, 藤田, 広志, 岩瀬, 拓士, 遠藤, 登喜子
Format: Artikel
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
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Beschreibung
Zusammenfassung:乳がん罹患率は世界的に増加傾向にあり, この早期発見のため, 視触診やマンモグラフィによる診断が行われている. 欧米諸国では, 信頼性のある画像診断法として, 乳がん検診にマンモグラフィが用いられている. わが国においても, 厚生省(現厚生労働省)からの通達[1]により, 平成13年度から乳がん検診にマンモグラフィを導入する自治体が急増している. しかし, 残念ながら乳がんの見落とし率は約30%もあるという報告もある「2]. マンモグラムにおいて乳がんを疑う重要な所見は, 腫瘤陰影, 微小石灰化クラスタ, および構築の乱れである. われわれは, コンピュータの解析結果を提示することによって, 読影医の補助を目的とするコンピュータ支援診断(Computer-aided Diagnosis:CAD)システムの開発を行い, 腫瘤陰影[3-6]と微小石灰化クラスタ[7, 8], 構築の乱れ[9, 10]に関する報告などを行っている. マンモグラムのCADシステムでは, R2 Technology社のImage Checkerが, 1998年に世界で初めて商品化された. これ以降も, いくつかの企業がマンモグラム専用のCADシステムの実用化に成功している[11,12].
ISSN:0910-1543
1880-4977
DOI:10.11318/mii.21.252