第40回 ML-EM法とMaximum a Posterior-EM (Map-EM)法

「はじめに」逐次近似画像再構成法の開発経緯を辿ると, 代数的方法, 最小二乗法, 統計的方法に大別される. 代数的方法ははじめに開発された手法であるが, 圧縮センシング画像再構成の登場によって再び注目されている. 第39回では最小二乗法を逐次近似によって解くための勾配法について解説した. 本稿では, 勾配法の計算過程と再構成画像を示す. 次に最尤推定-期待値最大化(ML-EM)法について図を用いて解説し, ML-EM法に制約条件を付けたMaximum a Posterior-EM (Map-EM)法について述べる. ここで制約条件とは, 画像と投影データの整合性を評価する項(主に画像の分解能に...

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Veröffentlicht in:断層映像研究会雑誌 2013, Vol.40 (2), p.11-20
Hauptverfasser: 篠原広行, 小島慎也, 中世古和真, 橘篤志, 橋本雄幸
Format: Artikel
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
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Beschreibung
Zusammenfassung:「はじめに」逐次近似画像再構成法の開発経緯を辿ると, 代数的方法, 最小二乗法, 統計的方法に大別される. 代数的方法ははじめに開発された手法であるが, 圧縮センシング画像再構成の登場によって再び注目されている. 第39回では最小二乗法を逐次近似によって解くための勾配法について解説した. 本稿では, 勾配法の計算過程と再構成画像を示す. 次に最尤推定-期待値最大化(ML-EM)法について図を用いて解説し, ML-EM法に制約条件を付けたMaximum a Posterior-EM (Map-EM)法について述べる. ここで制約条件とは, 画像と投影データの整合性を評価する項(主に画像の分解能に関係する)の他に, 画像の事前情報(例えば, 画像は負の値を持たない, 有効視野内に限定される, 近傍画素間で大きく値が変化しない, 領域内では滑らかなど)を画像再構成の評価式に加える条件である. 画像は近傍画素間で大きく値が変化しない, 領域内では滑らかなど制約条件を付けることで, 分解能と雑音のバランスをとった画像再構成が行われる.
ISSN:0914-8663