断層映像法の基礎 第37回 トモシンセシス(ラミノグラフィ)

「はじめに」 第36回では, ラドン空間とコーンビームを利用した再構成の条件について解説した. 歯科を中心とした画像診断装置では, データを収集するためのX線源の走査軌道に制約があるため, 完全な画像を再構築することが困難な場合がある. そのようなときにトモシンセシス(またはラミノグラフィとも呼ばれる)が生体イメージング技術として, あるいは物体の内部構造を画像化する技術として用いられてきた. 現在ではフラットパネル検出器を搭載したトモシンセシスによって, 自由な体位で高解像度の投影画像を得ることができる. 本稿ではトモシンセシスについて解説する. [1. トモシンセシスとは 2. トモシンセ...

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Veröffentlicht in:断層映像研究会雑誌 2012-08, Vol.39 (2), p.15-20
Hauptverfasser: 篠原広行, 陳欣胤, 中世古和真, 橘篤志, 橋本雄幸
Format: Artikel
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
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Beschreibung
Zusammenfassung:「はじめに」 第36回では, ラドン空間とコーンビームを利用した再構成の条件について解説した. 歯科を中心とした画像診断装置では, データを収集するためのX線源の走査軌道に制約があるため, 完全な画像を再構築することが困難な場合がある. そのようなときにトモシンセシス(またはラミノグラフィとも呼ばれる)が生体イメージング技術として, あるいは物体の内部構造を画像化する技術として用いられてきた. 現在ではフラットパネル検出器を搭載したトモシンセシスによって, 自由な体位で高解像度の投影画像を得ることができる. 本稿ではトモシンセシスについて解説する. [1. トモシンセシスとは 2. トモシンセシスの原理 3. 3次元数値ファントムシミュレーション] 「1. トモシンセシスとは」 単純撮影のX線写真は, 体内の線減弱係数を加えた分だけX線が指数関数で減弱した様子をとらえる. これを式で表すと, I (x, y) = I0 exp [-∫l f (x, y, z) dl] (1)となる.
ISSN:0914-8663