第31回 繰り返しを利用した画像再構成

『はじめに』 CTやMRIの画像再構成で使われているフーリエ変換法やFBP法のような解析的に直接再構成する方法は本講座の第13回で解説した. 画像再構成法にはその解析的な方法のほかに, 繰り返しを利用して徐々に解に近づけていく方法があり逐次近似画像再構成法と呼ばれている. 本稿では繰り返しを利用した方法の考え方と具体的な方法を解説する. また, その方法を利用した数値シミュレーションの結果についても紹介する. 『1. 繰り返しを利用した方法』 これまで紹介してきた画像再構成法は解析的な方法で, 数式を用いて解法を導き出しその数式にしたがってコンピュータで計算して画像を求めるものである. その解...

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Veröffentlicht in:断層映像研究会雑誌 2010, Vol.37 (2), p.12-18
Hauptverfasser: 篠原広行, 今門隼也人, 橘篤志, 寺松翔太, 橋本雄幸
Format: Artikel
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
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Beschreibung
Zusammenfassung:『はじめに』 CTやMRIの画像再構成で使われているフーリエ変換法やFBP法のような解析的に直接再構成する方法は本講座の第13回で解説した. 画像再構成法にはその解析的な方法のほかに, 繰り返しを利用して徐々に解に近づけていく方法があり逐次近似画像再構成法と呼ばれている. 本稿では繰り返しを利用した方法の考え方と具体的な方法を解説する. また, その方法を利用した数値シミュレーションの結果についても紹介する. 『1. 繰り返しを利用した方法』 これまで紹介してきた画像再構成法は解析的な方法で, 数式を用いて解法を導き出しその数式にしたがってコンピュータで計算して画像を求めるものである. その解析的な方法の一般的な手順は, 計算の道具である数式を実際の計測に合わせて定式化するところから始まる. このような計測を定式化することを順問題という. また, 定式化した順問題の式から逆に式を解くことを逆問題という. この順問題と逆問題の関係は, 簡単な算数の問題でも行われている.
ISSN:0914-8663