5. 中枢神経領域におけるSusceptibility-weighted imagingの有用性

「抄録」Susceptibility-weighted imaging(SWI)は血管内血液の酸素飽和度変化, あるいは出血・鉄沈着を鋭敏に捉えることが可能となる撮像方法である. 3TMRI装置の特徴の1つは磁化率変化がより鋭敏となって現れることである. 従って, SWIは超高磁場MRI装置の特徴を十分に発揮しうる撮像方法といえる. 本稿では中枢神経領域におけるSWIの有用性について解説した. 「はじめに」MRIは高いコントラスト分解能を有することなどから, あらゆる領域の画像診断において多くの恩恵を与えている. これまで中枢神経領域では, T1強調画像, T2強調画像, MR angiogr...

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Veröffentlicht in:断層映像研究会雑誌 2007, Vol.34 (1), p.34-39
Hauptverfasser: 杉原修司, 金崎佳子, 藤井進也, 松末英司, 小川敏英
Format: Artikel
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
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Beschreibung
Zusammenfassung:「抄録」Susceptibility-weighted imaging(SWI)は血管内血液の酸素飽和度変化, あるいは出血・鉄沈着を鋭敏に捉えることが可能となる撮像方法である. 3TMRI装置の特徴の1つは磁化率変化がより鋭敏となって現れることである. 従って, SWIは超高磁場MRI装置の特徴を十分に発揮しうる撮像方法といえる. 本稿では中枢神経領域におけるSWIの有用性について解説した. 「はじめに」MRIは高いコントラスト分解能を有することなどから, あらゆる領域の画像診断において多くの恩恵を与えている. これまで中枢神経領域では, T1強調画像, T2強調画像, MR angiographyを中心として画像診断が行われることが多かったが, これらに加えFLAIR画像, 拡散強調画像といった撮像方法を追加することにより, 更なる診断能の向上が得られている. 最近になりsusceptibility-weighted imaging(SWI)の登場により, 新たな組織間コントラストを有する画像が得られるようになった. SWIではこれまで診断に用いられてきた強度画像に位相画像で得られた情報を付加することにより, 磁化率の異なる組織のT2*短縮によるコントラストをより強調した撮像方法である. SWIでは血管内血液の酸素飽和度変化, あるいは微量な出血・鉄沈着を鋭敏に捉えることが可能であり, デオキシヘモグロビン化された静脈のコントラストを上昇させることにより, 高分解能を維持したままで髄質静脈を画像化することが可能である.
ISSN:0914-8663