特異な骨転移像を呈した縦隔精上皮腫の一例

症例は43歳, 男性. 職場の健康診断にて胸部単純X線撮影により異常陰影を指摘された. 前縦隔に腫瘍が認められ, 病理組織診断にて精上皮腫と診断された. 手術ならびに術後照射が施行され経過良好であったが, 1年後に画像上, 特異な所見を呈する骨転移が認められた. 骨盤単純X線写真で明らかな異常所見は認められず, MRIにて右腸骨から臼蓋にいたる骨髄を置換する, まれな進展様式を呈する腫瘍が確認された. また67Gaシンチグラフィーで同部位に異常高集積が認められた. CTガイド下生検が施行され転移性精上皮腫と診断され, 放射線治療及び化学療法が施行され局所制御が得られている. その後5年間, 無...

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Bibliographische Detailangaben
Veröffentlicht in:断層映像研究会雑誌 2006-08, Vol.33 (2), p.87-90
Hauptverfasser: 吉田大作, 高橋健夫, 長田久人, 渡部渉, 本戸幹人, 岡田武倫, 西村敬一郎, 大野仁司, 奥真也, 本田憲業
Format: Artikel
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
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Beschreibung
Zusammenfassung:症例は43歳, 男性. 職場の健康診断にて胸部単純X線撮影により異常陰影を指摘された. 前縦隔に腫瘍が認められ, 病理組織診断にて精上皮腫と診断された. 手術ならびに術後照射が施行され経過良好であったが, 1年後に画像上, 特異な所見を呈する骨転移が認められた. 骨盤単純X線写真で明らかな異常所見は認められず, MRIにて右腸骨から臼蓋にいたる骨髄を置換する, まれな進展様式を呈する腫瘍が確認された. また67Gaシンチグラフィーで同部位に異常高集積が認められた. CTガイド下生検が施行され転移性精上皮腫と診断され, 放射線治療及び化学療法が施行され局所制御が得られている. その後5年間, 無病生存中である.
ISSN:0914-8663