60.鎖肛を合併した肺動脈スリング,気管支分岐異常の2例

鎖肛を合併したPA Sling, 気管支分岐異常の2例を経験した. 【症例】両例とも家族歴, 妊娠経過に特記すべきことなし. それぞれ, 在胎38週1日, Apgar Score 8点, 在胎39週0日, Apgar Score 9点, いずれも自然経膣分娩にて出生, AFD. 出生時に肛門閉鎖(それぞれ高位, 中間位鎖肛)を認めたため手術目的に転院となる. 他に外表奇形なし. 気管内挿管全身麻酔下に人工肛門増設術を行い通常に抜管できたが, 術後軽度の多呼吸と喘鳴が聴取された. 心エコー検査にてPAslingが疑われ, 胸部造影CT検査にて診断された. 胸部X線写真では, 右気管気管支が分岐し...

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Veröffentlicht in:日本小児呼吸器疾患学会雑誌 2005, Vol.16 (1), p.98-98
Hauptverfasser: 安井孝二郎, 柳澤敦広, 生井良幸, 戸田雅久, 横山美貴, 賀藤 均, 五十嵐隆
Format: Artikel
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
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Beschreibung
Zusammenfassung:鎖肛を合併したPA Sling, 気管支分岐異常の2例を経験した. 【症例】両例とも家族歴, 妊娠経過に特記すべきことなし. それぞれ, 在胎38週1日, Apgar Score 8点, 在胎39週0日, Apgar Score 9点, いずれも自然経膣分娩にて出生, AFD. 出生時に肛門閉鎖(それぞれ高位, 中間位鎖肛)を認めたため手術目的に転院となる. 他に外表奇形なし. 気管内挿管全身麻酔下に人工肛門増設術を行い通常に抜管できたが, 術後軽度の多呼吸と喘鳴が聴取された. 心エコー検査にてPAslingが疑われ, 胸部造影CT検査にて診断された. 胸部X線写真では, 右気管気管支が分岐した後, 気管はやや左方に偏位してその透亮像は不明瞭となる. その下方から右架橋気管支と左主気管支が分岐している. 造影CT写真では両例ともスリング部の気管の固定性狭窄が疑われ, 特に症例1では輪状気管軟骨による長い狭窄と思われる. 椎体の異常なし. 【考案】鎖肛を合併したPA Slingの報告は, 調べた限りではVACTERL associationに合併した1例のみであった. 奇形部位が離れているため, 発生の際の発芽異常が疑われる.
ISSN:0918-3876