細菌性髄膜炎と結核性髄膜炎の診断と治療選択
細菌性髄膜炎, 結核性髄膜炎は抗菌薬の発達した現在においても初期対応, 治療を誤ると予後不良の神経救急疾患(neurological emergency)といえます. とくに, 細菌性髄膜炎の治療においては, 時間単位で刻々と病状が悪化するため, 脳卒中と同様に緊急性をもって対応する必要があります. 細菌性髄膜炎については2014年に診療ガイドライン(監修日本神経学会, 日本神経治療学会, 日本神経感染症学会)が, 結核性髄膜炎については2015年に神経治療学会から標準的神経治療:結核性髄膜炎(神経治療32:513, 2015)が発表されました. ともにweb上に公開されているので, 正しい診...
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Veröffentlicht in: | 神経治療学 2019, Vol.36(4), pp.387-387 |
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1. Verfasser: | |
Format: | Artikel |
Sprache: | jpn |
Online-Zugang: | Volltext |
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Zusammenfassung: | 細菌性髄膜炎, 結核性髄膜炎は抗菌薬の発達した現在においても初期対応, 治療を誤ると予後不良の神経救急疾患(neurological emergency)といえます. とくに, 細菌性髄膜炎の治療においては, 時間単位で刻々と病状が悪化するため, 脳卒中と同様に緊急性をもって対応する必要があります. 細菌性髄膜炎については2014年に診療ガイドライン(監修日本神経学会, 日本神経治療学会, 日本神経感染症学会)が, 結核性髄膜炎については2015年に神経治療学会から標準的神経治療:結核性髄膜炎(神経治療32:513, 2015)が発表されました. ともにweb上に公開されているので, 正しい診断を下すことができれば, 日本全国どこの病院においても一定水準の治療を行うことができるようになりました. しかし, 緊急を要する治療に踏み切るまでに様々なpitfallがあり, 治療薬選択に迷うこともしばしばあります. また, 髄膜炎の原因菌が確定するまでには時間がかかるため, empiricな治療選択が求められます. さらに, 実際の医療現場において, とくに夜間救急診療では必ずしも熟練の神経内科専門医が対応できるとは限りません. 本レクチャーでは, 若手神経内科医が市中病院において1人で対応することを想定し, ガイドラインに沿いながらpracticalな対応, 治療を説明したいと思います. |
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ISSN: | 0916-8443 2189-7824 |
DOI: | 10.15082/jsnt.36.4_387 |