短時間の微弱電流刺激が遅発性筋痛に伴う筋力低下に及ぼす予防効果

本研究の目的は,30分間の微弱電流刺激(MENS)による遅発性筋痛(DOMS)とDOMSに伴う諸症状に対する予防効果を明らかにすることである.対象は,若年の男女28名の利き腕の上腕屈筋群とし,MENS群(n=15)とCON群(n=13)に無作為に割り当てた.伸張性収縮(ECC)課題を行い,MENS群には課題直後,24,48時間後に上腕屈筋群に対して30分間のMENSを施行した.ECC課題前,ECC課題直後,24,48,72時間後に,筋痛,等尺性肘関節屈曲筋力,上腕周径,肘関節伸展可動域(ROM)の評価を行い,経時的変化を比較した.本研究の結果,CON群に対してMENS群では等尺性肘関節屈曲筋力...

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Veröffentlicht in:物理療法科学 2021, Vol.28(1), pp.37-43
Hauptverfasser: 樋口, 涼香, 佐藤, 成, 矢坂, 晃樹, 清野, 涼介, 八幡, 薫, 中村, 雅俊
Format: Artikel
Sprache:eng ; jpn
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Beschreibung
Zusammenfassung:本研究の目的は,30分間の微弱電流刺激(MENS)による遅発性筋痛(DOMS)とDOMSに伴う諸症状に対する予防効果を明らかにすることである.対象は,若年の男女28名の利き腕の上腕屈筋群とし,MENS群(n=15)とCON群(n=13)に無作為に割り当てた.伸張性収縮(ECC)課題を行い,MENS群には課題直後,24,48時間後に上腕屈筋群に対して30分間のMENSを施行した.ECC課題前,ECC課題直後,24,48,72時間後に,筋痛,等尺性肘関節屈曲筋力,上腕周径,肘関節伸展可動域(ROM)の評価を行い,経時的変化を比較した.本研究の結果,CON群に対してMENS群では等尺性肘関節屈曲筋力が高値を示し,上腕周径が低値を示した.一方で,筋痛,肘関節伸展ROMにおいては有意な交互作用を認めなかった.本研究結果より,30分間のMENSではECCによって生じる筋力低下および周径増加の予防効果を得られることが明らかとなった.一方で,筋痛およびROMを予防するためには30分間350 μAのMENSでは不十分であることが明らかとなった.
ISSN:2188-9805
2758-1063
DOI:10.57337/jjeapt.20-5