Lateropulsionを呈した一症例の姿勢動揺に対する直流前庭電気刺激の即時効果

Lateropulsion は,脳幹損傷後で起こる左右方向の姿勢制御障害として報告されているが,介入報告はほとんど見当たらない.近年,介入として直流前庭電気刺激(GVS)が注目されている.今回,lateropulsionを呈した一症例にGVSを実施し,即時効果を検証した.症例は60歳代の男性で,診断名は脳梗塞(小脳,橋,中脳).実験デザインは,シングルケースデザインの操作交代デザインを使用した.刺激条件とControl条件を5回ずつ乱数表に基づいてランダムに実施し,各々の条件中の足圧中心(COP)動揺を重心動揺計で計測した.解析方法は,randomization検定を用い,刺激条件とContr...

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Veröffentlicht in:物理療法科学 2017, Vol.24(1), pp.32-36
Hauptverfasser: 尾崎, 新平, 草場, 正彦, 植田, 耕造, 宮本, 定治, 恵飛須, 俊彦
Format: Artikel
Sprache:eng ; jpn
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Beschreibung
Zusammenfassung:Lateropulsion は,脳幹損傷後で起こる左右方向の姿勢制御障害として報告されているが,介入報告はほとんど見当たらない.近年,介入として直流前庭電気刺激(GVS)が注目されている.今回,lateropulsionを呈した一症例にGVSを実施し,即時効果を検証した.症例は60歳代の男性で,診断名は脳梗塞(小脳,橋,中脳).実験デザインは,シングルケースデザインの操作交代デザインを使用した.刺激条件とControl条件を5回ずつ乱数表に基づいてランダムに実施し,各々の条件中の足圧中心(COP)動揺を重心動揺計で計測した.解析方法は,randomization検定を用い,刺激条件とControl条件でCOP変数を比較した.評価時期は発症から38日目に実施し,計測は1日のみで即時効果を判定した.結果は,左に偏倚していた重心位置がGVS中ほぼ正中になり,GVSの即時効果があることが示された.
ISSN:2188-9805
2758-1063
DOI:10.57337/jjeapt.16-3