感覚入力方法の違いが脊髄反射回路の活動変化に及ぼす影響について - 末梢神経電気刺激と筋振動刺激による比較

「要旨」 本研究は, 痙縮改善のために広く用いられている末梢神経電気刺激および筋振動刺激によって賦活される感覚入力が脊髄反射回路に及ぼす影響について, H反射法を用いて検討を行った. 対象は, 健常成人11名で, 被験筋はヒラメ筋とした. 介入電気刺激は, 総腓骨神経に対して, 1秒間隔で100Hz (5 trains), 前脛骨筋運動閾値強度の電気刺激を15分間行った. 介入振動刺激は, 前脛骨筋筋腹部に対して, 100Hz (2mmストローク)の振動刺激を15分間行った. 評価項目は, Ia相反抑制量, シナプス前抑制量, Hmax/Mmaxとし, 介入前, 介入直後, 15分後, 30分...

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Veröffentlicht in:物理療法科学 2014-07, Vol.21, p.32-39
Hauptverfasser: 窪田慎治, 平野雅人, 守下卓也, 上原一将, 船瀬広三
Format: Artikel
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
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Beschreibung
Zusammenfassung:「要旨」 本研究は, 痙縮改善のために広く用いられている末梢神経電気刺激および筋振動刺激によって賦活される感覚入力が脊髄反射回路に及ぼす影響について, H反射法を用いて検討を行った. 対象は, 健常成人11名で, 被験筋はヒラメ筋とした. 介入電気刺激は, 総腓骨神経に対して, 1秒間隔で100Hz (5 trains), 前脛骨筋運動閾値強度の電気刺激を15分間行った. 介入振動刺激は, 前脛骨筋筋腹部に対して, 100Hz (2mmストローク)の振動刺激を15分間行った. 評価項目は, Ia相反抑制量, シナプス前抑制量, Hmax/Mmaxとし, 介入前, 介入直後, 15分後, 30分後にそれぞれ計測を行った. 結果は, 電気刺激による介入では, 介入直後にIa相反抑制量の増大がみられ, 振動刺激による介入では, 介入直後から15分間にわたりHmax/Mmaxの減少が認められた. 本研究から, 末梢神経および筋肉に対する刺激方法の違いによって, 脊髄反射回路にそれぞれ異なった活動変化を引き起こすことが示唆された.
ISSN:2188-9805