内視鏡的膵管ドレナージ

内視鏡的膵管ドレナージは,経乳頭・吻合部的アプローチに加え近年では経消化管的アプローチも施行されている.経乳頭・吻合部的膵管ドレナージでは,十二指腸鏡やバルーン内視鏡を用いて膵管造影およびガイドワイヤー挿入を行った後にステントあるいはチューブを留置する.経乳頭・吻合部的膵管ドレナージは慢性膵炎など症候性の膵液流出障害で積極的に施行されており,ERCP後膵炎の高リスク群における予防効果も認められている.経消化管的膵管ドレナージは,経乳頭・吻合部的膵管ドレナージ困難例に対する代替法として施行されている.超音波内視鏡下に経胃的に膵管を穿刺してガイドワイヤーを留置し,穿刺部拡張の後にステント留置あるい...

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Veröffentlicht in:膵臓 2023/08/31, Vol.38(4), pp.192-200
Hauptverfasser: 金, 俊文, 濱, 憲輝, 吉田, 健太, 中村, 里紗, 安藤, 遼, 岩野, 光佑, 豊永, 啓翔, 石井, 達也, 本谷, 雅代, 林, 毅, 高橋, 邦幸, 潟沼, 朗生
Format: Artikel
Sprache:jpn
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Beschreibung
Zusammenfassung:内視鏡的膵管ドレナージは,経乳頭・吻合部的アプローチに加え近年では経消化管的アプローチも施行されている.経乳頭・吻合部的膵管ドレナージでは,十二指腸鏡やバルーン内視鏡を用いて膵管造影およびガイドワイヤー挿入を行った後にステントあるいはチューブを留置する.経乳頭・吻合部的膵管ドレナージは慢性膵炎など症候性の膵液流出障害で積極的に施行されており,ERCP後膵炎の高リスク群における予防効果も認められている.経消化管的膵管ドレナージは,経乳頭・吻合部的膵管ドレナージ困難例に対する代替法として施行されている.超音波内視鏡下に経胃的に膵管を穿刺してガイドワイヤーを留置し,穿刺部拡張の後にステント留置あるいはランデブー法による経乳頭・吻合部的膵管ドレナージを施行する.経消化管的膵管ドレナージは確立された手技ではなく,手技成功率や偶発症率を考慮すると,現時点ではEUS関連処置に習熟した内視鏡医のみが施行すべきである.
ISSN:0913-0071
1881-2805
DOI:10.2958/suizo.38.192