切除不能膵癌の予後因子の検討

膵癌の予後因子を把握することは予後の判定はもちろんのこと治療選択を考えるうえでも重要である.データベースを用いた網羅的文献的検索を行い可能性のある予後因子を抽出し,2006年1月より2014年12月までに当該2施設にて化学療法を行った切除不能膵癌患者158例について各因子の解析を行った.Cox比例ハザードモデルを用いた解析では,独立した予後因子としてECOG Performance Status 2以上(HR 2.42,p=0.002),好中球-リンパ球比3.9以上(HR 1.74,p=0.02),およびmodified Glasgow prognostic score 1-2(HR 1.91...

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Veröffentlicht in:膵臓 2016/08/25, Vol.31(4), pp.631-637
Hauptverfasser: 門倉, 信, 石田, 泰章, 辰巳, 明久, 高橋, 英, 進藤, 浩子, 雨宮, 史武, 高野, 伸一, 深澤, 光晴, 佐藤, 公, 榎本, 信幸
Format: Artikel
Sprache:jpn
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Beschreibung
Zusammenfassung:膵癌の予後因子を把握することは予後の判定はもちろんのこと治療選択を考えるうえでも重要である.データベースを用いた網羅的文献的検索を行い可能性のある予後因子を抽出し,2006年1月より2014年12月までに当該2施設にて化学療法を行った切除不能膵癌患者158例について各因子の解析を行った.Cox比例ハザードモデルを用いた解析では,独立した予後因子としてECOG Performance Status 2以上(HR 2.42,p=0.002),好中球-リンパ球比3.9以上(HR 1.74,p=0.02),およびmodified Glasgow prognostic score 1-2(HR 1.91,p=0.02)が抽出された.これらの予後因子は化学療法の効果が期待できる症例や予後不良で緩和ケアのみが適応な症例の同定に有用であり,適切な治療選択の一助となる.
ISSN:0913-0071
1881-2805
DOI:10.2958/suizo.31.631