喫煙の歯周組織に対する影響
要旨:日本歯周病学会は, 喫煙は歯周病の環境因子からみた最大のリスクファクターであるという認識に基づき, 2006年に定めた歯周病分類システムにおいて「喫煙関連歯周炎」を提示した. 喫煙が生体に及ぼす影響について情報を整理し, 患者へ提供することは, 歯周治療向上のみならず歯科における禁煙推進のためにも重要である. 本論文では, 喫煙が歯周組織や歯周治療の予後に与える影響に関して基礎的および臨床的エビデンスを総括し, 禁煙の効果についても概説する. 「1. はじめに」 特定非営利活動法人日本歯周病学会(以下:日本歯周病学会)では, 第46回春季学術大会(2004年5月21日)において禁煙宣言を...
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Veröffentlicht in: | 日本歯周病学会会誌 2011-03, Vol.53 (1), p.40-49 |
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Format: | Artikel |
Sprache: | jpn |
Online-Zugang: | Volltext |
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Zusammenfassung: | 要旨:日本歯周病学会は, 喫煙は歯周病の環境因子からみた最大のリスクファクターであるという認識に基づき, 2006年に定めた歯周病分類システムにおいて「喫煙関連歯周炎」を提示した. 喫煙が生体に及ぼす影響について情報を整理し, 患者へ提供することは, 歯周治療向上のみならず歯科における禁煙推進のためにも重要である. 本論文では, 喫煙が歯周組織や歯周治療の予後に与える影響に関して基礎的および臨床的エビデンスを総括し, 禁煙の効果についても概説する. 「1. はじめに」 特定非営利活動法人日本歯周病学会(以下:日本歯周病学会)では, 第46回春季学術大会(2004年5月21日)において禁煙宣言を採択し, 禁煙推進委員会を中心として歯周治療に関連のある喫煙に対する対策および禁煙推進のための方略を検討してきた. これまでの疫学的および実験的研究によって喫煙は, 全身への影響だけでなく, 歯周組織に対しても多大な影響がある事が科学的根拠をもって示されており, 喫煙がもたらす健康障害に議論の余地はないと考えられている. |
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ISSN: | 0385-0110 |